2025年8月11日

アルジャジーラのスタッフ5人がイスラエルによりガザで殺害される

アルジャジーラの記者5人が死亡したイスラエル軍の空爆現場 ©2025 エブラヒム・ハジャジ

イスラエルはガザへの空爆で、最前線取材で知られる衛星テレビ局アルジャジーラ特派員アナス・アル・シャリフなど5人ジャーナリストを殺害した。アルジャジーラは、イスラエルによるスタッフ5人の暗殺を非難し、これを「差し迫ったガザの占領と占領を告発する声を黙らせるための必死の試み」と呼んだ。以下、同紙8月10日付け記事の抄訳である。アルジャジーラ・メディア・ネットワークは声明でこの殺害を「報道の自由に対するまたしても露骨で計画的な攻撃」と非難した。「今回の攻撃は、容赦ない民間人の虐殺、強制的な飢餓、そしてコミュニティ全体の消滅をもたらしたイスラエルによるガザへの継続的な攻撃の壊滅的な結果の最中に起こった」「ガザで最も勇敢なジャーナリストの一人であるアナス・アル・シャリフその同僚を暗殺せよという命令は差し迫ったガザの制圧と占領を暴露する声を封じ込めようとする必死の試みだ」と同ネットワークは伝えた。アルジャジーラは国際社会とすべての関連団体に対し「現在進行中の大量虐殺を止め、ジャーナリストを意図的に標的にすることを終わらせるために断固たる措置を取る」よう求めた。「アルジャジーラは、加害者の免責と説明責任の欠如がイスラエルの行動を大胆にし、真実の証人に対するさらなる弾圧を助長することを強調している」と同局は述べた。空爆当時、わずか1ブロック離れた場所にいたアルジャジーラ特派員ハニ・マフムードは、アル・シャリフの殺害に関する報道は過去22カ月の戦争の中で最も困難な仕事だったと語った。同ネットワークの英語チャンネルで働くマフムードは、記者らが殺害されたのは「ガザ地区のパレスチナ人が苦しんでいる飢餓や飢饉、栄養失調について執拗に報道していたためであり、この犯罪の真実をすべての人に伝えていたからだ」と述べた。イスラエル軍はアナス・アル・シャリフの意図的な殺害を認める声明の中で、同記者がハマス組織のリーダーであり「イスラエルの民間人と(イスラエル)軍に対するロケット弾攻撃を遂行した」と非難した。

funeral
葬儀でアナス・アル・シャリフの遺体を運ぶ会葬者たち ©2025 オマール・アル・カッタジズ

また、同氏がパレスチナの組織に関与していたことを「明白に証明する」文書を保有していると主張した。ユーロメッド人権モニターのアナリスト、ムハンマド・シェハダは、アナス・アル・シャリフ何らかの敵対行為に参加したという「証拠は全くない」と述べた。「彼の毎日のルーティンは朝から晩までカメラの前に立つことだった」と彼はアルジャジーラに語った。先月、イスラエル軍報道官のアヴィチャイ・アドレイが、アナス・アル・シャリフがハマスの軍事部門のメンバーであると非難する動画をソーシャルメディアで再共有した後、国連の表現の自由に関する特別報告者のアイリーン・カーンは、アナス・アル・シャリフ対する「イスラエル軍による度重なる脅迫と非難に深く憂慮している」と述べた。「ガザ地区のジャーナリストたちが、根拠のないハマスのテロリストだという主張のもとイスラエル軍の標的となり殺害されたという証拠が増えており、アル・シャリフ氏の安全に対する懸念には根拠がある」とカーン氏は述べた。アルジャジーラは、イスラエル当局が同局のスタッフとハマスを結びつける証拠を捏造したと非難しており、最近、イスラエル軍がアル・シャリフ氏を含むガザ地区の同局記者に対して「扇動作戦」を展開していると非難していた。ジャーナリスト保護委員会は先月、このジャーナリストが「イスラエル軍の中傷キャンペーンの標的」となっているため、彼の安全を深刻に懸念していると述べた。イスラエルは2023年10月にガザ地区への戦争を開始して以来、イスラエルによる虐待に関する報道の信用を失墜させようとする動きの一環として、ガザ地区のパレスチナ人ジャーナリストをハマスのメンバーであると繰り返し非難している。下記リンク先のはアルジャジーラの「とても暗い朝: ガザでイスラエルに殺害されたアルジャジーラのスタッフの葬儀の痛みと悲しみ」から始まったライブ・アプデ―ト記事です。

aljazeera  ‘A very dark morning’: Pain and grief as funerals held for Al Jazeera staff killed by Israel

0 件のコメント: