世界で最も大きな権力を持つふたりの人物の間で前例のない公の不和が起こっている最中、ドナルド・トランプ大統領が億万長者のイーロン・マスクが「トランプ錯乱症候群」にかかっていると述べた。アメリカの CBS 放送の記事「トランプ大統領とイーロン・マスクが互いに非難し合い、国民間の確執が新たな高みに達した」によると「イーロンには非常に失望している。私はイーロンを大いに助けてきた」とトランプは記者団に語り、マスクは「懸命に働き」「良い仕事をした」と付け加えた。そして「正直に言うと、彼はあの場所を懐かしがっていると思う」と大統領は続けた。「彼は初めてではない。私の政権を去る人たちは、私たちを愛していた。そしてある時、ひどく懐かしがるようになる。そして、それを受け入れる人もいれば、実際に敵対する人もいる。それが何なのかは分からない。一種のトランプ錯乱症候群、そう呼ばれているのかもしれない」と語ったという。トランプ錯乱症候群とは、ウィキペディア英語版によると「ドナルド・トランプ大統領に対する否定的な反応を表す軽蔑語であり、非合理的であり、トランプの実際の政策立場をほとんど考慮していないと見なされる」という。
この用語は主にトランプ支持者によって、彼に対する批判を信用できないものとするために使用され、反対者は世界を正確に認識できないことを示唆することで議論を再構成する手段として使用されている。一部のジャーナリストは、トランプの発言や行動を判断する際に自制を求めるためにこの用語を使用している。この用語は、大統領を揺るぎなく支持するトランプ支持者の性格を表すためにも使用されるようになっているという。インディペンデント紙によると、この「高度に政治化された用語」は、トランプ大統領の最初の任期中の批判をリベラル派のヒステリーとして退けるために作られたもので、人々は大統領を嫌うためにすべての論理と理性を放棄していると示唆しているという。トランプ錯乱症候群を単純に解釈するのは危険だが、少なくともトランプはマスクへの批判としてこの用語を使ったようだ。「私がいなければ、トランプは選挙に負けていただろう。なんて恩知らずなんだ」とマスク。「私はイーロンを大いに助けてきた」とトランプ。ふたりの関係は木曜日、劇的に、そして公然と崩壊した。共和党の税制・予算法案に対するマスクの反対をめぐって勃発した確執に火がついた。決裂したばかりで罵りあったいるが、再びお互いに利用できると豹変すれば元の木阿弥、復縁する可能性も否定できない。下記リンク先は TIME 誌の「トランプとマスクの関係は激しい舌で崩壊した」です。

0 件のコメント:
コメントを投稿