2021年12月25日

なぜ Yahoo! ニュースはコメント機能を運営するのか

コメント投稿者比率
コメント投稿者比率(ヤフーのログより

ヤフーは、ニュース配信サービス「Yahoo!ニュース」のコメント欄で、ユーザーからの違反コメント報告の導線をわかりやすく変更した、と12月22日に発表した。さらに違反コメント投稿を繰り返すユーザーに向けた投稿時の注意メッセージも変更した。違反コメントを続けた場合の法的リスクを明示し、より強い表現で警告するという。「Yahoo!ニュース」のコメント機能がスタートしたのは2007年。私の記憶では先の米国大統領選の際に、不正選挙論を支持した陰謀論系一派「Qアノン」のように、ドナルド・トランプの主張に乗っかった投稿が多かったのが印象に残っている。最近では秋篠宮の長女の結婚に関しのコメントが問題になり、ヤフーがコメント欄を閉じるという事態が発生している。「Yahoo!ニュース」のコメント欄は「ヤフコメ」と略称され、常連の投稿者は「ヤフコメ民」と呼ばれている。

ヤフーのブログによると「Yahoo!ニュース」の主要ユーザーは30~50代代の男性だが、コメント機能に限っては特に40代が突出して高い傾向がみられるという。ではなぜコメント機能を運営し続けるのだろうか。これに対し「多様な意見を知る、議論に参加する、自分の意思を表明する、といった体験を届ける場」と説明している。つまりニュースは受け取るばかりではなく、多様な価値観解釈を共有しあうものだという。ニュースに接して自らの意見を述べることに異論はない。しかしなぜ悪質なコメントが溢れるのか、その問題点を探るべきだろう。しばしば「ヤフコメはひどい」というご指摘があり、閉鎖を求める声が多かったが、やめる気配は毛頭ないようだ。蛇足ながら、私はコメント欄を非表示にしている。根本的な解決策ではないが、とりあえず酷いコメントを不快な思いをしてまで読みたくないのからである。

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