2019年1月12日

言い逃れできない 2020 年東京五輪招致活動の贈賄疑惑

フクシマは未だにアウト・オブ・コントロールだ

竹田恒和日本オリンピック委員会会長
各紙1月11日付け電子版によると、2020年の東京五輪招致を巡る贈収賄疑惑で、フランス捜査当局は今月11日、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長を贈賄容疑者とする正式捜査の開始を昨年12月10日に決定したと明らかにしたという。問題の発端は、2016年5月12日、フランス検察当局が、日本の銀行から2013年7月と10月に、2020年東京オリンピック招致の名目で、国際陸上競技連盟(IAAF)前会長のラミン・ディアク氏の息子に関係するシンガポールの銀行口座に約2億2,300万円の送金があったことを把握したとの声明を発表したことだ。竹田会長は支払いに関して「招致計画づくり、プレゼン指導、国際渉外のアドバイスや実際のロビー活動、情報分析など多岐にわたる招致活動の業務委託、コンサル料などの数ある中のひとつであり、正式な業務契約に基づく対価として支払った」と説明していた。産経新聞2016年5月14日付け電子版に「東京五輪招致を巡る資金が振り込まれたとされる、シンガポールのコンサルタント会社の所在地となっている公営住宅」と題した、共同通信社撮影の写真が掲載されている。この写真が象徴しているように、国際的なコンサルタント会社には見えない。

コンサルタント会社の所在地となっている公営住宅(産経新聞2016年5月14日)
誰がどうみても完全なペーパーカンパニーである。毎日新聞2016年5月20日付け電子版も同様の写真を載せているが「ドアの前にはサンダルが脱ぎ散らかされていた」という。そして「ブラックタイディングス社代表のイアン・タン氏はこれまで、音楽やマーケティングなど幅広い業種に関わっていたとみられるが、コンサルタント業としての活動の詳細は分かっていない」と報じている。要するに限りなく怪しいのだが、この点はフランス検察当局の捜査によって全容が明らかになること期待したい。竹田会長は昨11日、昨年12月10日にパリでヒアリングを受けたことを認めた上で「調査チームが報告してきたことを全部話した。それ以上のことを話されたり、向こうからの提示もない」と語っている。身柄が拘束される場合もあるが、竹田会長は日本に住んでおり、捜査がどのように進むかは不透明だ。従って長期化するとの見方が強いという。2013年9月7日、安倍首相はアルゼンチンのブエノスアイレスで開催された国際オリンピック委員会(IOC)総会で「フクシマについて、お案じの向きには、私から保証をいたします。状況は、統御されています。東京には、いかなる悪影響にしろ、これまで及ぼしたことはなく、今後とも、及ぼすことはありません」と真っ赤な嘘をついた。嘘と金にまみれた2020年東京五輪は、潔く返上すべきである。

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