南北の亀裂が埋まり統一政府ができるだろうか
米国が在韓米軍駐留費の負担を、最低でも約1兆1,300億ウォン(約4,430億円)に引き上げるよう韓国に求めたそうである。韓国側は「1兆ウォン以上の負担は困難」と主張、米側は5年ごとだった改定交渉についても毎年への変更を要求したという。韓国側は世論の反発を理由に応じず、平行線が続いているという。ドナルド・トランプ大統領は、シリアやアフガンからの米軍撤退を推し進めようとしているし、韓国の文在寅大統領は南北統一の願望を抱いている。もし南北統一政府ができれば、将来的には在韓米軍の必要性が霧散してしまう。そうなれば、韓国は国連軍はもういらないと主張、在韓米軍の撤退を求める可能性が高い。海外の米軍引き揚げに積極的なトランプ大統領は、朝鮮半島から撤退してもいいと考えている節がある。その一方、米朝首脳による会談だが、日本の安全保障上の利益、および拉致問題を解決したいという、安倍晋三首相の望みを無視する合意につながる可能性が高い。つまり朝鮮半島を巡る東アジアの情勢が激変、日本が蚊帳の外に放り出されるかもしれないのである。レーダー照準問題を巡り、日韓の対立が後戻りできない状況に陥っている。こじらせた発端は、安倍首相がレーダー映像の公開を指示したことだった。支持率上昇の狙いがあったと思われるが、御用メディアを通じてネトウヨを煽っただけで、何の解決策にもならなかった。元慰安婦支援財団の設立許可取り消しを通知したように、もはや韓国は日本を必要としない国になりつつあるようだ。所謂「北の脅威」がなくなれば、自衛隊の存在理由も薄まり、憲法改悪も荒唐無稽な企みに終わってしまうだろう。