2018年7月8日

死刑執行前夜の狂宴

自民党議員「赤坂自民亭」(衆議院議員宿舎)7月5日

これは7月5日、自民党の西山康稔(やすとし)官房副長官がツイッターに投稿した写真で、同党の国会議員らの宴会の様子である。上川陽子法相、同党の竹下亘総務会長、岸田文雄政調会長らと共に、総裁3選を狙う安倍首相が同席している。西山議員は自慢げに次のようにツイートしている。
今夜は恒例の自民亭。衆議院宿舎の会議室で、月一回食べ物やお酒を持ち寄り、党幹部と若手議員のざっくばらんに話す懇親会。選挙区の悩みを相談したり、地元の名産PR。今日は、安倍総理、岸田政調会長、竹下総務会長が勢揃い。和気あいあいの中、若手議員も気さくな写真を取り放題!正に自由民主党党〔ママ〕。
屋根の上で救助を待つ人たち(倉敷市 7月7日 ©共同通信)
翌6日、オウム真理教教祖麻原彰晃(松本智津夫)元死刑囚ら7人の死刑が執行されたが、直後の記者会見で上川法相は、3日に執行命令書に署名したと説明している。従って宴会の段階で、首相をはじめ、自民党幹部は翌日に執行されることを知っていたはずである。であるがゆえに、どんちゃん騒ぎを連想させるこの写真に、大いなる嫌悪感を感ぜざるを得ない。まさにおぞましい「狂宴」である。私は死刑制度そのものに反対だが、多くの犠牲者を出しつつある大雨被害の真っ最中に死刑が執行されたことに疑問を持っている。なぜ延期できなかったのだろうか。死刑執行のニュースによって、大雨の被害に関する情報の周知に支障をきたす悪影響が、間違いなくあったからである。事実、昼のテレビ番組では「公開処刑ショー」のごとき雰囲気を感じられるものがあったようだ。日本の死刑制度は世界から批判されているが、まったく逆の風がこの国に吹き荒れているである。西日本を襲った豪雨は甚大な被害をもたらしたが、なお、被害が拡大しつつある。政府は地方自治体に対応を任せたままで批判を浴びた。今日8日になって、緊急災害対策本部ではなく、ランクの低い非常災害対策本部を設置、首相官邸で初会合を開き、豪雨を激甚災害に指定したというから呆れる。要するに11日から予定している外遊に行きたいのである。安倍晋三を首相の座から引きずり降ろさないのと、この国は滅びてしまうだろう。

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