Royal Family Jug Band
Official Royal Wedding Photo ©Alexi Lubomirski (Click to large) |
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広隆寺講堂(京都市右京区太秦蜂岡町) |
2012年8月16日(クリックで拡大) |
新潮文庫2006年 |
ミラノには早朝到着し、貨物駅の構内で下ろされた。傷病兵搬送車でアメリカ赤十字病院まで運ばれた。搬送車の担架に横たわっていると、町のどの部分を通過しているかわからなかったけれども、最後に担架ごと下ろされたとき、市場とワイン・ショップが見えた。ワイン・ショップはすでに開店していて、若い娘が店の前を掃いていた。道路には水がまかれている最中で、早朝の匂いがした。担架を下ろしてくれた男たちが中に入り、門衛と一緒に出てきた。アメリカ赤十字は、1917年の時点では傷病兵搬送車部隊をイタリアに派遣していなかったし、病院をミラノに開設していなかったという。従ってこの記述は史実と異なる。ヘミングウェイがイタリアに渡り、傷病兵搬送車要員として前線に配置されたのは、1918年6月だった。つまり『武器よさらば』以降であった。戦争体験はむしろ『日はまた昇る』と重なっている。ヘミングウェイは事実を報ずるジャーナリストでもあった。にも関わらず史実と乖離した記述をなぜしたのだろうか。自らの戦争体験を表現するには、カポレットの敗走こその主題に相応しいと考えたに違いない。つまりフィクションが、物事の真実を顕在化させる、と解釈すべきだろう。彼が描きかったのは、自分の体験ではなく、戦争の悲惨だったからに違いないからだ。読了後、続いてヘミングウェイの、まさに自伝的小説といえる『日はまた昇る』を手にした。これまたかつて少年時代に読んだのだが、再読によって新たな感動を覚えた。史実との乖離を犯して書かれることになる、フィクション『武器よさらば』の戦争体験昇華の秘密を、垣間見たような気がする。
Newsweek July 26, 2004 |
オーディオテクニカ AT6099 衝撃振動減衰グラフ |
高山寺山門 |
西院の河原に集まりて 父上恋し母恋し 恋し恋しと泣く声は この世の声とはこと変わり 悲しさ骨身を通すなり かのみどり子の所作として 河原の石を取り集め これにて廻向の塔を組む 一重組んでは父のため 二重組んでは母のため 三重組んでは故郷の 兄弟我身と廻向して 昼は一人で遊べども 陽も入相のその頃は 地獄の鬼が現れて やれ汝等はなにをする 娑婆に残りし父母は 追善作善の勤めなく ただ明け暮れの嘆きには むごや悲しや不憫やと 親の嘆きは汝等が 苦患を受くる種となる 我を恨むることなかれ 黒鉄の棒を差し延べて 積みたる塔を押し崩す その時能化の地蔵尊 ゆるぎ出でさせ給ひつつ 汝等命短くて 冥土の旅に来るなり 娑婆と冥土は程遠し 我を冥土の父母と 思うて明け暮れ頼めよと 幼きものをみ衣の 裳のうちにかき入れて 哀れみ給うぞ有難き 未だ歩まぬみどり子を 錫杖の柄に取り付かせ 忍辱慈悲のみ肌に 抱き抱えて撫でさすり 哀れみ給うぞ有難き 南無延命地蔵大菩薩(空也上人『西院河原地蔵和讃』)
丸彫りの石造地蔵菩薩像 |
AT6502(上)と AT6301(クリックすると拡大) |
Audio Technica Insulator AT6098 |