Trigger-happy Japanese PM Shinzō Abe by ©Thomas Wong
朝日新聞4月1日付け電子版によると、安倍内閣が「教育勅語」に関し「憲法や教育基本法等に反しないような形で教材として用いることまでは否定されることではない」との答弁書を閣議決定したという。一瞬これはエイプリルフールじゃないかと目を疑ったが、フェイクではなかった。安倍政権による右傾化の兆しは前からあったが、ここまで露骨な方針を打ち出すとは思ってもいなかった。次は「徴兵制復活」なんてことを持ち出すのではと危惧する。森友学園問題が露呈しても、内閣支持率が相変わらず高い数字を維持しているという背景があるからだろう。その森友学園が運営する塚本幼稚園が園児に「教育勅語」を朗唱させてるなどの「愛国教育」が注目を浴びていた。2015年1月8日付け産経WESTによると、2014年4月に同園を訪れた安倍昭恵首相夫人は「教育勅語」や「五箇条の御誓文」を朗唱する園児に感涙したという。当時、園長だった籠池泰典氏は、幼稚園の教育方針を引き継ぐ小学校の運営に乗り出したところだった。籠池氏は「せっかく、当園で身につけたことが潰される…。それで小学校をつくることにしたんです」と語ったが、これに昭恵夫人が賛同、名誉校長に就任することになったようだ。これが森友学園問題「アッキード事件」の始まりだった。ところが森友学園の学校用地不正取得問題が発覚すると、当初「学園は教育理念が素晴らしいと妻から聞いている」と国会で答弁していた安倍首相が掌(てのひら)を返すように、籠池氏を批判するようになった。おそらく「私や妻が関係していたということになれば、まさにこれは、もう私は総理大臣も、そりゃもう、間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということは、はっきりと申し上げておきたい」と啖呵を切ってしまったからだろう。いわば保守と保守の喧嘩になっている。とはいえ保守と言っても、真の意味の保守主義ではない。大方が所謂「ネトウヨ」に過ぎなく、お互いに簡単に裏切り行為をする。この点は安倍首相と籠池氏の関係が立証したといえる。いずれにせよ戦前に回帰を渇望する軍国主義者が、この国を私物化し、牛耳っている事実に強い怒りを禁じえない。
0 件のコメント:
コメントを投稿