2013年4月24日

妖怪ストリート一条通をそぞろ歩く

妖怪人形 さくらい花店(京都市上京区一条通御前通西入る) Fujifilm Finepix X100

妖怪ストリート地圖(クリックで拡大表示)
北野白梅町から一条通を東に歩いてみた。西大路角の平屋建て、甍が美しい地蔵院がスタートだ。通称「椿寺」、加藤清正が秀吉に贈ったと伝わる「五色八重散椿」が有名。まさに散椿、椿が散っていた。紙屋川を渡ると、左側に「す」と染め抜いた「齋藤造酢店」の暖簾が目に飛び込んできた。ブランド「玉姫」は幻の酢として知る人知る存在だが、空き瓶を持ってゆくと、二本分売ってくれる。裏の製造所から表通りまで、トロッコのレールが敷設されてることに気づく人は少ないかもしれない。斜め向かい側の「さくらい花店」に奇怪な人形が置いてあった。地元の大将軍商店街が「妖怪ストリート」と名打ったまちおこしを実施、各商店の前に様々な妖怪が棲息している。一条通は「付喪神(つくもがみ)記」にある、百鬼夜行の通り道というのがその謂われだそうである。ついでながら大将軍商店街は大将軍八神社に由来、楼門の左右に咲くツツジが綺麗だ。小さな商店街だが、バラエティに富んでいる。

七本松通に出ると急に道路が広くなるが、ここで一条通は消えてしまい、なぜか中立売通と名前が変わる。鮮魚店の主に訊いたら「地震で動いたんちゃうか」と冗談めかして教えてくれた。一条通の続きは、七本松通の北に飛び、千本通を越え、堀川の「一条戻り橋」に至るのである。時に碁盤の目が崩れていることがあるが、これほどずれてるのは珍しい。やはり妖怪ストリートなのである。中立売通に入ったところにある一膳めし屋「飛田」で中華そばを食べる。京都にはラーメン屋がたくさんあるが、ここの中華そばが市内では一番好きである。関東育ちの私にとって、醤油の香りを前面に出した味付けが堪らない。グルメ本には未来永劫に渡って登場しそうもない大衆食堂だが、気に入っている。千本通の「西陣飯店」の長崎ちゃんぽんも食べたかったが、流石に麺の梯子は無理というものだった。

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