「放射能について正しく学ぼう」より転載
(左)飲食物摂取制限に関する指標 (クリックすると拡大表示)
福島第一原発事故によって引き起こされた放射線汚染で気がかりなのは、その被曝であることはいうまでもないが、やはり農産物などの安全性も大いに気になる。厚生労働省が示している放射性物質の「暫定基準値」は原子力安全委員会が作成した原子力防災指針の「飲食物摂取制限に関する指標」を基に設定されている。指標では摂取制限すべき放射性物質として、放射性ヨウ素、放射性セシウム、ウラン、プルトニウムなど4つを選定。そして対象食品を飲料水、牛乳・乳製品、野菜類、穀類、肉・卵・魚・その他の5項目に分けている。
例えば飲料水および牛乳・乳製品の場合、放射性ヨウ素は1キログラム当たり300ベクレル、放射線セシウムは200ベクレル以上。野菜類の場合だと、放射性ヨウ素は1キロ当たり2000ベクレル、放射線セシウムは500ベクレル以上と摂取制限の基準を定めている。数値は国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告などを基に算出したという。しかも放射性ヨウ素は年間約33ミリシーベルト、他の放射性物質は年間5ミリシーベルトまでなら摂取しても安全と判断したというのだ。
この飲食物摂取制限暫定基準値を、海外の基準値と比較したのが上に掲げた「世界もおどろく日本の基準値2000ベクレル」である。放射線に関してはある程度専門知識が必要だが、これは分かりやすいインフォグラフィックである。厚労省の基準は、食品の安全基準を定めた食品衛生法に放射能の基準がないために取られた緊急措置だそうである。それにしても数字が甘すぎないだろうか。早急に再検討すべきだだろう。研究者による専門的な記事として、三重大学勝川俊雄准教授の「食品の放射性物質の暫定基準値はどうやって決まったか」を読まれることを薦めたい。
参考資料:ベクレル(Bq)シーベルト(Sv)換算 - 放射能・放射線の量
例えば飲料水および牛乳・乳製品の場合、放射性ヨウ素は1キログラム当たり300ベクレル、放射線セシウムは200ベクレル以上。野菜類の場合だと、放射性ヨウ素は1キロ当たり2000ベクレル、放射線セシウムは500ベクレル以上と摂取制限の基準を定めている。数値は国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告などを基に算出したという。しかも放射性ヨウ素は年間約33ミリシーベルト、他の放射性物質は年間5ミリシーベルトまでなら摂取しても安全と判断したというのだ。
この飲食物摂取制限暫定基準値を、海外の基準値と比較したのが上に掲げた「世界もおどろく日本の基準値2000ベクレル」である。放射線に関してはある程度専門知識が必要だが、これは分かりやすいインフォグラフィックである。厚労省の基準は、食品の安全基準を定めた食品衛生法に放射能の基準がないために取られた緊急措置だそうである。それにしても数字が甘すぎないだろうか。早急に再検討すべきだだろう。研究者による専門的な記事として、三重大学勝川俊雄准教授の「食品の放射性物質の暫定基準値はどうやって決まったか」を読まれることを薦めたい。
参考資料:ベクレル(Bq)シーベルト(Sv)換算 - 放射能・放射線の量
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