CANON EOS R and NIKON Z7
キヤノン株式会社が今日9月5日、フルサイズミラーレスカメラ EOS R 及び RF レンズ4本、マウントアダプターなどを発売すると発表した。意図したかどうかはともかく、ニコン Z の発売前だけに、後出しジャンケンの感は否めない。スペックを見ると、突出して優れた機能は見当たらないようだ。おそらくフラッグシップ機である EOS-1D X Mark II など、現行の一眼レフの売り上げに悪影響を与えないためじゃないかと邪推してしまう。ミラーレスカメラの最大の特長は、文字通り鏡がないので、その衝撃や音がなくなる点である。また以前の対称型広角レンズはバックフォーカスが短いので、その後端がミラーとぶつかるという問題があった。そこで苦肉の策として、バックフォーカスが長いレトロフォーカスレンズを採用するようになった。レトロフォーカスは周辺光量不足が目立たなくなる代わりに、歪曲収差の補正が必要になる。ミラーレスもレトロフォーカスは可能で、逆に使わなくとも構わない。つまりレンズ設計の自由度が高い。特に短焦点レンズの設計に有利だと考えられる。重さが約 580g と軽い点はミラーレス機ゆえの特長と言えるだろう。ニコン Z にも言えることだが、筐体の小型化、軽量化は確かに長所である。レンズマウントを比較してみよう。
キヤノンの RF マウントの内径は 54mm で、これはニコンの Z マウントに近い値である。フランジバックは 20mm で EF-M より長い。ニコン Z は 16mm と極端に短く、両社の設計コンセプトの差が窺える。どちらが有利なのか、ちょっと気になるスペックではある。キヤノンは3種類のレンズマウントを抱えるようになったが、EF-M はいずれ淘汰されると想像される。ところでフォーサーズカメラの情報サイト 43Rumors によると、パナソニックもフルサイズのミラーレスカメラカメラを開発、9月25日に発表するという。マイクロフォーサーズシステムが策定されてからちょうど10年後となる。ただ名称が4/3型(約17.3mm×13mm)のイメージセンサーに由来するので、フルサイズになったらフォーサーズと呼べなくなってしまう。それはともかく、このジャンルで先行し、カメラ業界第2の座を狙うソニーも、新たな戦略を展開するだろうし、オリンパスやペンタックスも参戦する可能性が高い。激しいミラーレスカメラ戦争が勃発した。
報道資料:光学の可能性を広げる新イメージングシステム“EOS Rシステム”が誕生
マウント名 | カメラの分類 | フランジバック | マウント内径 | 撮像素子サイズ |
CANON RF | ミラーレス | 20mm | 54mm | フルサイズ |
---|---|---|---|---|
CANON EF-M | ミラーレス | 18mm | 47mm | APS-C |
CANON EF | 一眼レフ | 44mm | 54mm | フルサイズ |
NIKON Z | ミラーレス | 16mm | 55mm | フルサイズ |
SONY E | ミラーレス | 18mm | 46mm | フルサイズ |
LEICA SL | ミラーレス | 20mm | 48.8mm | フルサイズ |
LEICA M | レンジファインダー | 27.8mm | 43.9mm | フルサイズ |
キヤノンの RF マウントの内径は 54mm で、これはニコンの Z マウントに近い値である。フランジバックは 20mm で EF-M より長い。ニコン Z は 16mm と極端に短く、両社の設計コンセプトの差が窺える。どちらが有利なのか、ちょっと気になるスペックではある。キヤノンは3種類のレンズマウントを抱えるようになったが、EF-M はいずれ淘汰されると想像される。ところでフォーサーズカメラの情報サイト 43Rumors によると、パナソニックもフルサイズのミラーレスカメラカメラを開発、9月25日に発表するという。マイクロフォーサーズシステムが策定されてからちょうど10年後となる。ただ名称が4/3型(約17.3mm×13mm)のイメージセンサーに由来するので、フルサイズになったらフォーサーズと呼べなくなってしまう。それはともかく、このジャンルで先行し、カメラ業界第2の座を狙うソニーも、新たな戦略を展開するだろうし、オリンパスやペンタックスも参戦する可能性が高い。激しいミラーレスカメラ戦争が勃発した。
報道資料:光学の可能性を広げる新イメージングシステム“EOS Rシステム”が誕生
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