京都市下京区四条通柳馬場東入る
今年2018年は戌年、犬にちなんで年賀状にご覧のような写真を載せました。犬筥(いぬばこ)と呼ばれる張り子の犬の雛道具です。犬は古くから、人間を厄災から守ると信じられていたため、その姿を写すことで魔除けや厄除けの象徴とすることが行なわれていました。神社の入り口にある恐ろしげな顔の狛犬は、まさに魔除けのための番犬という感じですが、子どもを守るという役割が定着するにつれて、次第に人間の子どものようなかわいらしい顔に代わっていったようです。また、犬はお産が軽く、たくさんの仔を産むことから、安産の守り神としても知られています。犬筥は、江戸時代には武家の嫁入り道具として調える習慣ができ、上流家庭では産室や子どもの寝室などに置いてお守りとしたほか、婚礼の際に用いられるなど、日頃の生活に密着したものであったようです。後に民間に広まった、お宮参りの犬張子の原型になったとも言われています。
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