2017年12月9日

なぜ NHK はスクランブルを導入しないのか

不可解な NHK の受信契約

最高裁が NHK 受信契約の義務規定を「合憲」と判断したニュースが大きな波紋を呼んでいる。私はテレビを見る習慣がないが NHK の受信料に関しては関心を持っている。ネット上での否定的な意見の典型は「契約自由の原則に反している」「NHK の番組を見なくても受信料を払うのはおかしい」というものである。今やテレビの画面は放送を映し出すだけではなく、DVDを見たり、ゲームの端末だったりする。インターネットが生活に浸透、とりわけスマートフォンの普及によって、テレビ放送というメディアは衰退の傾向にある。有料放送を維持しようとするなら、契約者だけが視聴するスクランブル放送に移行することが、もっとも利用者の負担という意味で平等である。これに対しなぜスクランブルを導入しないか、NHK は次の理由を上げている。
  1. NHKは、広く視聴者に負担していただく受信料を財源とする公共放送として、特定の利益や視聴率に左右されず、社会生活の基本となる確かな情報や、豊かな文化を育む多様な番組を、いつでも、どこでも、誰にでも分けへだてなく提供する役割を担っています。
  2. 緊急災害時には大幅に番組編成を変更し、正確な情報を迅速に提供するほか、教育番組や福祉番組、古典芸能番組など、視聴率だけでは計ることの出来ない番組も数多く放送しています。
  3. スクランブルをかけ、受信料を支払わない方に放送番組を視聴できないようにするという方法は一見合理的に見えるが、NHKが担っている役割と矛盾するため、公共放送としては問題があると考えます。
  4. また、スクランブルを導入した場合、どうしても「よく見られる」番組に偏り、内容が画一化していく懸念があり、結果として、視聴者にとって、番組視聴の選択肢が狭まって、放送法がうたう「健全な民主主義の発達」の上でも問題があると考えます。
これらの言い訳はすべて看破できる。例えば公共放送云々だけど、契約は個人の自由になっている電気や、ガス、水道などのライフラインより果たして公共性が高いのだろうか。受信できる設備を設置しただけで契約しなければならないというのは無理がある。また、よく見る番組だけに偏ると、健全な民主主義の発達の上でも問題があるという説明は不可解である。世の中には、中継料に多大な費用を支出している、大相撲や米メジャーリーグを見てない人は多いはずだ。私はニュースと天気予報、国会中継だけでいいと思っている。要するにスクランブルを導入すると収益がダウン、湯水のごとくお金を使えなくなることを恐れているのである。一歩譲って、現在の制度を維持したいなら、せめて経費を抑えて大幅に受信料を値下げすべきじゃないだろうか。

2 件のコメント:

  1. 米国には、PBSやNPRといった公共放送がありますが、優れた番組を制作しているため、寄付などを受けています。NHKは、寄付金を集められるほど優れた制作をしているのか、という疑問もありそうです。

    また、国会中継や政治番組などは、費用が安いので、放送業界などから若干の資金を持ち寄って運営されるC-SPANなる専門局があります。

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    1. 「セサミストリート」はPBSの番組だったんですね。NPRはYouTubeの音楽チャンネルをよく視聴しています。https://goo.gl/Wzb19a 放送局ではないのですがLOC(議会図書館)もYouTubeにチャンネルがあり、主催したコンサートのアーカイブを時々聴いたりしています。

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