毎日新聞によると、同社と社会調査研究センターは20、21の両日、全国世論調査を実施した。岸田内閣の支持率は36%で、7月16、17日の前回調査の52%から16ポイント急下落した。また自民党と統一教会の関係に問題があったと思うかとの問いでは「極めて問題があったと思う」が64%「ある程度問題があったと思う」が23%で、合わせて90%弱が問題があったと答えた。そして首相官邸は21日、岸田文雄首相が新型コロナウイルスに感染したと発表した。NHKの調べによると、全国の感染者数は21日19時15分現在22万6,171人で、226人が死亡している。いったんピークアウトしたかに見えた第7波のピークがリバウンドしている。人の移動の自粛を要請するメッセージを岸田政権が一切発さなかった影響がきわめて大きく、皮肉にも自身の感染は休暇で過ごした保養先だったらしい。22日夜療養中の公邸からオンラインで記者団の取材に応じ、統一教会と閣僚らの関係が指摘されている問題について「政府が疑念を持たれることがないようしっかり過去の説明をした上で、未来に向けてこの団体との関係を断つよう徹底していくことが重要だ」と述べた。
しかし過去に教団と接触があった閣僚の名があがっているにも関わらず、具体策を提示していない。彼は「検討」を連発するので「検討使」と揶揄されている。珍しく決断したのは、安倍晋三の「国葬」を早々と閣議決定したことである。これには上記毎日新聞の世論調査で「賛成」30%「反対」53%という結果が出ている。失政を重ねているが、岸田自身の説明が聴こえて来ない。第2次改造内閣で自民党政調会長に萩生田光一を指名したが、これは安倍派議員の顔色をうかがった典型的な派閥人事であった。しかしこれは裏目に出ている。萩生田が統一教会と抜き差しならぬ関係にあることが分かり、テレビの情報番組などで叩かれているからだ。このままでは内閣支持率が落ちるばかりだが、岸田は萩生田を自民党の役員から下ろす気配はない。萩生田の統一教会施設訪問をリークしたのは教団関係者だった。つまり自民党と統一教会の関係を一番知っているのは教団なので、萩生田は癒着を断ち切ることができない。それを知っている岸田は何も言えず、ただ黙認せざるを得ないのだろう。かくして岸田文雄は統一教会の狡猾な策略に翻弄され、その闇を漂流し始めたのである。
藤田庄市 | 日本における統一教会の活動とその問題点 | 活字メディアで報道された批判を中心に
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