2018年4月7日

全て消える富士フイルムの黒白フィルムと印画紙

今や懐かしき NEOPAN 100 ACROS の大判フィルム

富士フイルムイメージングシステムズ株式会社の4月6日付け「お知らせ」によると、同社の黒白フィルムと黒白印画紙を全て販売終了するという。生産効率向上や経費削減などのコスト吸収につとめてきたが、需要の継続的な減少により販売を終了するとしている。NEOPAN 100 ACROS のうち、残っていた135と120サイズが終了、出荷終了時期は2018年10月を見込んでいるそうだ。多階調の印画紙フジブロバリグレードWPが2017年に販売終了しており、残っていた号数紙フジブロWPも全て終了するそうだ。「ネオパン」「フジブロ」で育ってきた年代にとっては、その名が消えるのは誠に寂しい限りだ。実は先月末、私が管理している Facebook ページに「久しぶりにイルフォードの4x5黒白フィルムを発注した。どんどん販売中止にしている富士フイルムはもうアテにならない」と書いたばかりであった。しかしまさか全くアテにならないことになるとは思ってもいなかったので、驚きを禁じ得ない。ACROS は相反則不軌特性に優れているので、特にシャッター速度を落としがちの大判写真に向いているので、世界的にも評判が良かったフィルムである。しかしながら黒白フィルム全体ではコダックの Tri-X が圧倒的シェアを誇っていて、ACROS のシェアは低いようである。コニカが写真感光材料の製造から撤退して久しいが、国内ブランドに関しては、サイバーグラッフィック社、旧オリエンタル写真工業の製品のみとなる。ただ知名度が低いので、先行きは不明である。写真のデジタル化によって、フィルムの愛好者は激減したが、少ないながら、厳として存在する。そしてその大多数が黒白写真の愛好者だと想像する。これからは英国のイルフォードを頼ることになりそうだ。

2 件のコメント:

  1. Acrosが終わるのは、残念ですね。フジは元々国外では白黒感材の宣伝広報は熱心でなく、その意味ではイルフォードにやられるのは当然といえば当然でした。

    しかし、文化的に非常に意義のあった、国策会社でもあった会社の主要製品がこうやって終わっていくのだから、国策ファンドが出て来てもいいはずなのに。国策ファンドはいつも大口の投資をしておきながら、成績は最低なのだから、そもそも損失を出していないフィルム事業を継続すべくこれを救済するくらいのことは、小銭のようなものだろうに。

    返信削除
    返信
    1. 多諧調フジブロが消えたときも「もったいない」と嘆息したことを憶えています。ACROSのみではなく伝統ある「ネオパン」の名が消えるのは残念です。

      削除