2017年9月17日

ブルーライトカット眼鏡を勧められたけど

蛍光管に比べて LED は青色光にピークが来ている(©日経トレンディ)

パソコン専用を新調しようと眼鏡店に出かけたら、ブルーライトカット眼鏡を勧められた。ブルーライトとは眼科医などの医療専門家が設立した「ブルーライト研究会」によると、波長が 380~500nm(ナノメートル)の青色光のことで、ヒトの目で見ることのできる光=可視光線の中でも、もっとも波長が短く、強いエネルギーを持っており、角膜や水晶体で吸収されずに網膜まで到達してしまうというのだ。このブルーライトをカットする眼鏡が2012年に発売され、ヒット商品となった。上の図はブルーライトカット眼鏡チェーン店 J!NS のデータを元に、日経トレンディが制作した蛍光管液晶および LED 液晶ディスプレイのスペクトルである。これを見ると、後者のディスプレーには青色 LED に起因する急カーブの山が 450nm 付近にある。ただし紫外線に隣接した帯域ではゼロである。ブルーライトは、眼や身体に大きな負担をかけると言われており、従って軽減する眼鏡がヒット商品になったのだろう。ここで注意すべきは「負担をかけると言われており」という表現で、液晶モニターを製造している EIZO も「ブルーライトは、可視光線に含まれるため、疲れ目に影響があるとは一概に言い切れませんが、有害である UVA に近い波長であることから、目への負担が大きいとも考えられます」と微妙な説明をしている。同様の記述は眼鏡メーカーのサイトにも多々ある。つまり目に負担をかけているかもしれないが、損傷を与えるとは明言していない。にもかかわらず、一日中オフィスで液晶ディスプレイを睨んでるひとには、有用な健康器具と受け取ってる人が少なくないだろうと想像する。当初ブルーライトカット眼鏡を注文したものの、結局キャンセルしてしまった。その効果を否定する知識を持ち併せてはいないが、液晶ディスプレイがそんなに有害なら製造停止にすべきという考えがちらっと脳裡を走ったからだ。なおディスプレイの色温度と輝度をさげれば、ブルーライトを軽減できるそうなので試してみようかなと思っている。一番の対策は長時間パソコンに向かわないことだろう。いずれにしてもどうやら私は根っからの天の邪鬼らしい。

0 件のコメント: