各紙電子版によると下村五輪相が10月23日の参院予算委員会で、2020年夏季五輪・パラリンピックのメインスタジアムとなる新国立競技場(東京都新宿区)について、総工費の試算が3000億円に達するとして、周辺施設を中心に規模を縮小する方針を明らかにしたという。競技場はイラク出身、イギリス在住の女性建築家ザハ・ハディッドがデザイン、流線形が特徴で、開閉式の屋根や可動式の観客席を備える。このデザインに対し、日本の建築家から「神宮外苑の景観や歴史」に対する配慮が欠けているという批判があるという。しかし現代建築というのは「自己主張」するもので、強い違和感を私は感じない。違和感を感ずるのは、オリンピック開催そのものである。スポーツ自体は否定しないし、素晴らしいけど、国旗と国歌の元に開催される国際試合は好きになれない。その最たるものがオリンピックで、メディアはメダルの獲得数報道に狂奔する。アマチュア精神が薄れ、商業化したこの催事に嫌悪感を感ずるのは私だけだろうか。それはともかく、本当に7年後に開催できるだろうか。安倍首相は福島原発の汚染水について「完全にブロックされている」と演説、まんまとIOC委員たちを騙して誘致に成功した。しかしコントロールはおろかますます酷い状況になっているのが現状である。この先さらに汚染が広がり、各国からボイコットされて「幻のオリンピック」になりかねないからだ。