2012年10月15日

今度こそデアドルフ8x10を抱えて琵琶湖周航をしようか

ミニダルマ 宝厳寺(滋賀県長浜市竹生島)NikonD700 Nikkor28-70mmF2.8

数年前から何となく隠遁生活に浸かってしまった感じで、夜の街とはすっかりご無沙汰となってしまった。前はよく飲み歩いたものだが、ひとつ苦手だったのはカラオケへの誘いだった。音楽は無論嫌いではない。それこそ大昔はライブハウスで自作の歌を歌ったことが何度かある。しかしカラオケは苦手である。いやカラオケスナックが嫌いという言うわけではなく、歌う歌がリストにないのである。ごく稀にハンク・ウィリアムスなどの歌があったりするが、あくまで稀である。仕方ないので、自分の番が来て歌ったのが旧制第三高等学校、現在の京都大学の寮歌『琵琶湖周航の歌』である。
浪の間に間に漂えば 
赤い泊火(とまりび)なつかしみ
行方さだめぬ浪枕(なみまくら) 
今日は今津か長浜か
瑠璃の花園珊瑚の宮 
古い伝えの竹生島(ちくぶじま)
仏の御手(みて)にいだかれて 
ねむれ乙女子(おとめご)やすらけく
私自身は京大を出たわけではないが、この歌に惹かれるものが多い。いや惹かれるのは琵琶湖そのものでもある。ずいぶん昔からこの「母なる湖」に出かけている。遊覧船に乗って島々を巡ったこともある。湖岸道路が整備されてからはちょっと様相に変化が起こったが、一部にまだ日本の原風景が残ってるように思う。そして何度かピンホールカメラや大判フィルムカメラで撮ったことがあるが、いずれも未完のままである。現在手掛けている「仏花シリーズ」を仕上げ、もしその個展が実現したら、今度こそ木製暗箱デアドルフ8x10を抱えて琵琶湖周航をしようかと夢見る今日この頃である。

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