2012年5月17日

大河ドラマ「平清盛」の画面は私も汚いと思う

葵祭童女の衣装  下鴨神社(京都市左京区下鴨泉川町)  Nikon D80 + Zoneplate

どなたかのブログだったか失念したが、年間を通じて気候が温暖な米国の地域に移住、日本の四季が厳しいという意味のことを述べていた。京都に私は住んでいるが、確かに夏は蒸し暑く、冬は底冷えがする。昨16日は葵祭だったが、この祭が好きのは、祭事そのものではなく季節かもしれない。新緑のトンネルを潜り抜ける行列は、見ていて誠に清々しい。逆説的言えば、冬夏が厳しいからこそ、春秋が素晴らしいと思うのだろう。ところでNHKの大河ドラマ「平清盛」が視聴率で苦戦しているという。理由の一つとして指摘されているのが、見慣れない画面。朝日新聞電子版によると、リアルな平安時代の再現にこだわり、例えば「絹などの生地は豊富になかったことを踏まえ、登場人物の衣装を意図的に汚し、使い古した感じを出した」という。時代考証を踏まえた画面作りなのだろうけど、私も違和感を感ずる。葵祭は平安時代の貴族社会を反映したもので、起源は6世紀に遡る。現代の装束は染料によっての変化しいてる可能性は否定できないが、往時もそれなりに鮮やかだったことは、この祭や「源氏物語」から想像できる。ドラマの色彩は「脳内イメージの再現」で良いと思う。兵庫県知事が「画面が汚い」と発言したそうだが、同感。平家物語に興味があるものの、視聴をやめてしまった。

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