2026年8月11日

影響力のある雑誌で女性写真家として活躍したドイツ系アメリカ人リサ・ラーセン

Crowd at Lenin Stadium
Crowd at Lenin Stadium with some holding flowers for the winning athletes, 1956
Lisa Larsen

リサ・ラーセンは1925年8月5日、ドイツのプフォルツハイムで生まれた。まだ10代の頃だった1939年に、ベルギーのアントウェルペンから SS ヴェンダム号に乗船してアメリカ合衆国へ渡り、わずか17歳で大学を早期卒業した。写真エージェンシーのブラックスターに事務員として勤務した後『ヴォーグ』で見習いとして働き、その後グラフィックスハウスエージェンシーを通じて数年間フリーランスとして活動した。彼女の仕事は『ニューヨーク・タイムズ・マガジン』『パレード』『グラマー』『ヴォーグ』『チャーム』『ホリデー』からもたらされた。1948年以降、ラーセンの写真報道の大部分は、彼女が1949年から1959年までスタッフとして勤務した『ライフ』誌との契約によるものだった。当初は、ヴァンダービルト家、ケネディ家、ビング・クロスビー、ウィンザー公爵など、主にエンターテイメント、セレブリティ、ファッションの記事を担当していた。しかし彼女は政治的な記事も取り上げた。ブルックリン警察の捜査、ファーストレディのベス・トルーマンと娘のマーガレットの選挙後の公式肖像写真、1950年のドワイト・D・アイゼンハワー大統領選挙運動、1953年のジョン・F・ケネディとジャクリーン・ブーヴィエの結婚式、副大統領のアルベン・バークレーの選挙運動などである。

Girls of the Children’s School
Girls of the Children’s School of Modern Dancing rehearsing on the beach

そして1954年11月29日にマディソン・スクエア・ガーデンで行われたマッカーシーの集会では、ニューヨーク・タイムズの名前が出ただけで群衆からブーイングが起こった。当時すでに有名だったラーセンが入場すると、暴動寸前の騒ぎが起こり、警察が彼女を会場から連れ出す際に「共産主義者の雌犬を吊るせ!」という声が上がった。フランス語、英語、ドイツ語に堪能で、デンマーク語とロシア語も少し話せたラーセンは、1950年代初頭から国際的な取材を担当した。

wedding
John F. Kennedy and his bride Jacqueline during their wedding reception, 1953

1951年のイランとイギリスの石油紛争の際にニューヨークの病院のベッドで撮影したイランのモハンマド・モサデク首相は、1952年に彼女をイランに2週間招待し、イスファハン、ゴム、ペルセポリス、シーラーズで撮影を行った。また国連総会初の女性議長であるヴィジャヤ・ラクシュミ・パンディット(1953年)の撮影、エリザベス2世女王の初の公式訪問、1954年の中央アメリカとパナマの栄養研究所の取材も行った。この研究所では、医師と話したり、研究所を視察したり、現場に出て取材を行った。

Veterans Day
Mass induction of new citizens in New York on Veterans Day, 1954

特筆すべきは1956年に外モンゴルでの仕事で、彼女は10年ぶりに同国への入国を許可された最初のアメリカ人写真家だった。ラーセンが1958年にハンガリーのソルノクで撮影したフルシチョフ首相の写真は、高い評価を受けた。中南米の栄養研究所の取材で撮影した写真の1枚が、エドワード・スタイケンによって1955年にニューヨーク近代美術館を巡回した「ザ・ファミリー・オブ・マン(人間家族)」展に選ばれ、900万人が鑑賞した。

Grace Kelly
Grace Kelly poses for photographers before leaving for Monaco, New York, 1956

写真には、抱っこ紐で赤ちゃんを背負った満面の笑みを浮かべた若いグアテマラ人母親が写っており、2人の幼い女の子が明らかに嬉しそうに赤ちゃんを覗き込んでいる。背景にはヤシの葉が写っており、熱帯の風景であることが分かる。写真には温かみのある人間味があふれている。 ラーセンは1957年に乳がんの治療を受け、翌年には海外プレス・クラブ賞を受賞できるほど回復し、ポーランドでの取材活動を続けた。1959年に首に腫瘍ができ、ニューヨークのパークアベニューの自宅で亡くなった。34歳だった。

LIFE  LIFE Magazine's visual record of 20th century by exploring the most iconic photographs

0 件のコメント: