2016年3月28日

オーディオアンプのACアウトレット奇譚 

デノンPMA-390REのACアウトレット

前エントリー「やはり低音用サブウーファーが必要だった」で「サブウーファーの電源スイッチが背面にあり手が届き難いが、アンプのACアウトレットから配線したので、ON/OFFはアンプ側でできる」と書いた。PCオーディオのために購入したデノンのプリメインアンプPMA-390REの背面パネルには、図のように3系列のACアウトレットが装備されている。2012年に発売されたものだが、原型を1991年のPMA-390に求めるならば、かなりのロングセラー機となる。PHONO入力端子があるものの、デジタル入力端子がないなど、ひと昔前のアンプという感じがする。ACアウトレットはその名残りかと思ったが、2013年に発売された同社のPMA-1500REにもついている。ACアウトレットによる電源供給は音質劣化につながると何かで読んだ記憶がある。電流変動が大きいCDプレーヤーなどつなぐと、微小な信号を扱うプリアンプに影響を与えてしまうというのである。デノンのサイトを覗いた限りでは、その指摘はなかった。試したところ私の環境では聴き分けられるほどの音質変化は認められない。ただヤマハのサイトのQ&Aコーナーに「アンプのACアウトレットにサブウーファーを繋いでもいいですか?」という一項があり「サブウーファーは定格出力以上の信号が入ってくることがあり、アンプの故障の原因となる可能性がございますので、接続しないでください」という返答が載っている。サブウーファーはヤマハのNS-SW210だし、まさに私がやってることなのだが、どうやら今のところアンプが壊れる気配はなさそうだ。しかし気にはなる。さて、どうしよう、折角の利便性がフイになってしまいそうだ。

2016年3月18日

ソーシャルメディアは現実生活の延長ではなく拡大だ

私たちを取り巻く仮想空間

ソーシャルメディア、例えばFacebook投稿を読んでていて興味を抱いた人に友だち申請すると、場合によってはマイナス点になるそうである。つまり面識ない人に無暗、矢鱈に申し込むのは失礼ということらしい。同サービスは実名を求めているが、これは仮想空間ではなく、現実生活の延長というコンセプトなのだろう。ところが私はFacebookには今日現在1318人の友だちがいる。これはどうも見ても現実にはあり得ない数字である。現実に付き合いがないにも関わらす交信するシステムに年賀状があるが、出すのはせいぜい200通である。それでは何故1000人を超える人と友だちなのか。それは現実生活の延長ではなく、拡大だからである。現実生活では毎日一人ずつ会っても、一年間に365人しか付き合えない。現実に1200人の友だちがいたなら、ひと月に100人会う、これは非現実的である。稀に「面識ない方の友だち申請は遠慮して」というメッセージを見ることがある。人それぞれで、これはこれで一つの見識かもしれない。しかし見知らぬ人に申請するのは失礼という認識を強制する可能性がある。その点ではいささか残念ではある。面識がない人との付き合いは、危険性を伴う可能性が確かにある。しかしお陰で、私は思わぬ発想、思わぬ発見を体験している。

2016年3月14日

息子と肘を突き合わせるボブ・ディランの微笑ましい父親姿

Bob Dylan with son Jesse, Byrdcliff home, Woodstock, NY, 1968. ©Elliott Landy

The Basement Tapes Complete
ネットを徘徊していたら、幼い子どもと一緒に食事しているボブ・ディランの写真が目にとまった。個人のブログなど、複数のサイトに掲載されているのだが、いずれも誰が何時、何処で撮ったのか、説明がない。画像検索をかけてみたところ、英国のガーディアン紙電子版が2007年4月26日付けで「見たことがないボブ・ディラン」というタイトルで、写真家エリオット・ランディ氏の作品展を紹介している記事に行き着いた。4葉の写真が掲載されているが、撮影年月日などの詳しい解説はない。しかしあの幼児との写真があり「息子のジェシーと肘と肘を突き合わせて」という説明がついている。あの子は息子だったのかと驚いたが、後は一直線、撮影者のウェブサイトを探し当てた。ボブ・ディランのコーナーには珍しいプライベート写真が掲載されているが、例の一枚には「息子と一緒のボブ・ディラン、1968年ニューヨーク州ウッドストックのバードクリフの自宅」という説明がついている。バードクリフといえば芸術村として知られ、ボブ・ディランは一時期、杉林に囲まれた広大な屋敷に住んでいたようだ。ボブ・ディランは1965年にサラ・ラウンズと結婚、翌年にジェシーが生まれた。現在彼は映画制作の仕事をしている。なおボブ・ディランだけを切り抜いた写真が2014年にリリースされた6枚組CDアルバム「ザ・ベースメント・テープス完全版ブートレッグ・シリーズ第11集」に使われているが、横にいるジェシーを想像する人は少ないかもしれない。

2016年3月12日

CDはCDを超えることができない


オーディオ売り場をぶらぶらしていたら、高音質CDと書いたガラスケースがあったので中を覗いてみた。私にとってさして関心のないジャンルばかりだったが、中に一枚、カントリー音楽の大御所、ウィリー・ネルソンのディスクが目にとまった。彼の名前を「威利・尼爾森」と繁体字で書いてあったので、てっきり台湾製かと思ったが、ABC(国际)唱片という中国のレーベルだった。同社のウェブサイトによると、世界レベルの音楽アルバムを高音質製品化化し販売するため2000年8月に設立されたという。企画のみで製造はドイツということだが、中国での高音質レコードの先鞭をつけ、海外市場で成功を収めているようだ。私は知らなかったけど、日本のオーディオ愛好家の間ではかなり浸透しているようだ。このCDはHD(High Definition) マスタリングシリーズの一枚で、聴いてみたところ確かに音質に優れてると思う。思う、と書いたのはどのように優れてるか科学的に説明できないからだ。同じ音源からマスタリングした曲を探して聴き比べれば、やや説得力があるかもしれない。比較といえばずいぶん前に2枚組のCDを購入したことがある。 EMIの「HQCDで聴く高音質クラシック」で1枚目がHQCD盤、2枚目が通常CD盤で、同じ音源を二つの方式のマスタリングを聴き比べることができるものだった。これまたオーディオ愛好家向けだったと思うが、確かに作り方によって音質の違いが出ることが分かった。しかしこのようなCDが一般に普及しているとは言い難い。というのは音楽愛好家がオーディオファンとは必ずしも言い切れないからだ。好きな音楽なら音質に関わらず購入すると思われる。またおそらくすでにオーディオ愛好家は、CDの音質を上回るハイレゾ機器およびその音源に取り憑かれてるに違いない。CDは中に入る情報量におさえるために、記録しきれない音の領域があることが致命的である。CDはCDを超えることができない。

2016年3月6日

やはり低音用サブウーファーが必要だった

YAMAHA NS-SW210 and DENON SC-A11SG

先月下旬「ちょっぴり前進したPCオーディオ装置」と題して、アンプ内蔵のアクティブスピーカーの代わりに、プリメインアンプ小型スピーカーをセットした件を紹介した。実際に運用してみたところ、残念ながら期待した音が出ないのでやや落胆した。その要因は小さな筐体のスピーカーでは低音が出ないという点である。慣らし運転、いわゆるエイジング効果によって、若干潤いのある音になったが、いかにPCオーディオ用とはいえやはり物足りない。そこで低音を補強するサブウーファーを導入することにした。サブウーファーはサイコロ型多く、置き場所に困る。調べたところヤマハのNS-SW210が、ミニタワー型で166W×450H×366Dmmと比較的スリムで、設置しやすいことから購入した。写真はセットアップの様子が分かるように、サブウーファーを手前の家具の上に乗せて撮ったが、壁との隙間の床に降ろしたので、今はこの角度からは見えない。

DENON PMA-50
図はアンプのリアパネルだが、プリアウト端子がサブウーファー用の出力端子になる。従ってモノラル機器に接続するピンケーブルを使い、プリアウト端子からサブウーファーの入力端子に繋いだ。録音出力端子があるアンプの場合、それを利用する方法もあるが、メインとサブスピーカーの音量調節が連動しない。サブウーファーの電源スイッチが背面にあり手が届き難いが、スイッチ付き電源タップから配線、アンプ自体もこれに連動させた。というわけでわがPCオーディは重低音が加わり、心地よく響くようになった。敢えて欲張れば、次はメインスピーカーのグレードアップということになる。コストパフォーマンスの高い製品を選選び、無駄な出費は抑えてるつもりだが、物欲はやはり戒めなければならない。しかしいつか誘惑に負けそうな気がする。

(*)追記「電源タップでアンプ破壊を回避する」(2016年4月3日)

2016年3月5日

辰巳寛日本画展 伝統の美 辰巳寛が描く女歌の流れ

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日 時:2016年3月12日(土)~5月8日(日)10:00~17:30(月曜休館)
会 場:奈良県立万葉文化館(奈良県高市郡明日香村飛鳥)0744-54-1850
詳 細:http://www.manyo.jp/event/detail.html?id=142

2016年3月3日

第65回京都染色美術展


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日 時:2016年3月18日(金)~20日(日)9:00~17:00(入館は閉館30分前)
会 場:京都市美術館(京都市左京区岡崎)地下鉄東西線東山駅1番出口より徒歩10分
主 催:京都染色美術協会 https://www.facebook.com/kyoto.bikyo/

昨年、琳派400年特別展として建仁寺などで開催された「京都染色美術展」が、2年ぶりに京都市美術館に戻り開催されます。京都染色美術展は、京都最高峰の職人技「京友禅」「京鹿の子絞」「京繍」で創られた「きもの」作品展です。今年は総合テーマを「振袖」として、各事業所が力をこめて制作作品を展示します。また、「しゃれもん」と題したテーマでは、気軽に着られるきものをイメージして制作した加工着尺や付下げを制作し展示します。どなたでもご覧いただけますので、皆様お誘いあわせの上、是非ご高覧賜りますよう謹んでご案内申し上げます。

2016年3月2日

再掲:福島原子力発電所爆発3分後の人工衛星写真

2011年3月14日午前11時04分:東京電力福島第1原子力発電所爆発3分後の衛星写真 ©DigitalGlobe

5年前の2011年3月21日、米国デジタルグローブ社の人工衛星が捉えた、同発電所の高解像度写真3葉を当ブログに掲載した。事故を風化させないために、そのうちの1枚、3月14日の写真を再掲する。同日11時1分に3号機の建屋が爆発し、大量の煙が上がったのだが、その3分後に衛星が捉えた写真である。写真の転載は非営利サイトに限り可能、デジタルグローブ社のURLを含めた著作権表示をお忘れなく。

This satellite image provided by DigitalGlobe shows the damaged Fukushima Dai-ichi nuclear facility in Japan on Monday, March 14, 2011. Radiation from the leaking Fukushima nuclear reactor in Japan has been detected on the shores of Vancouver Island. Scientists say it's the first time since a tsunami in Japan four years ago that radiation has been found on the shorelines of North America.

PDF  Digital Globe's Coverage of Massive Earthquake/Tsunami in Japan ©DigitalGlobe