2015年4月24日

ダリの小型スピーカーに戦慄


オーディオは魔界と思っていたので、売り場を避けていた。僅か数パーセントの機能向上のため、数倍のお金がかかる、そんな世界と言っても不思議ではない。そしてその世界は依然存在する。未だに1本50万円、2本ペアで100万円もするスピーカはザラにある。このような高価な製品に食指を動かす人は多分昔からのオーディオファンじゃないかと想像する。かつてその世界を垣間見た私は、だからオーディオ売り場に近づかないようにしていたのである。ところが最近、フトしたことでスピーカー売り場の試聴室に迷い込んでしまった。試聴できるのは主として小型のブックシェルフ型、というかこのタイプが売れ筋だという。かつて高根の花だったJBLやタンノイ(TANNOY)といったブランド製品が、何とか手にできる値段で並んでいる。いろいろ聴いているうちに、戦慄を覚えたと言ったらやや大袈裟だが、一番良い音と感じたのがデンマークのダリ(DALI)社製"ZENSOR 1"だった。2本ペアで25,000円強の値段札、展示品の中では一番安い。

ZENSOR 1 + DENON RCD-N8
高価な製品ほど音質が良いだろうと言うオーディオ製品に対する概念、いや偏見がが見事に崩れてしまったのである。大きさは274×162×228ミリと小さいが、低音から高音までバランス良く音が出る。特に弦楽器の響きが素晴らしく、スピーカーそのものがまるで楽器のようである。私はボーズ(BOZE)の中型スピーカーを持っているが、信じられない重低音が出ることに衝撃を受けた。同じような意味で、小さな筺体か出るな音の美しさに驚きを禁じ得ない。いずれも音響工学のたまものだろうけど、北欧の自然を連想するのは私だけだろうか。右の写真はスイスのオンラインショップが紹介している組み合わせである。たまたまだが私もこのネットワークCDレシーバーを持っている。ダリのスピーカーとデノンのアンプは相性が良いそうだが、白と白、なかなか美しい組み合わせである。しかし残念ながら白いモデルは2014年冬季限定版だそうである。

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