オーディオは魔界と思っていたので、売り場を避けていた。僅か数パーセントの機能向上のため、数倍のお金がかかる、そんな世界と言っても不思議ではない。そしてその世界は依然存在する。未だに1本50万円、2本ペアで100万円もするスピーカはザラにある。このような高価な製品に食指を動かす人は多分昔からのオーディオファンじゃないかと想像する。かつてその世界を垣間見た私は、だからオーディオ売り場に近づかないようにしていたのである。ところが最近、フトしたことでスピーカー売り場の試聴室に迷い込んでしまった。試聴できるのは主として小型のブックシェルフ型、というかこのタイプが売れ筋だという。かつて高根の花だったJBLやタンノイ(TANNOY)といったブランド製品が、何とか手にできる値段で並んでいる。いろいろ聴いているうちに、戦慄を覚えたと言ったらやや大袈裟だが、一番良い音と感じたのがデンマークのダリ(DALI)社製
"ZENSOR 1"だった。2本ペアで25,000円強の値段札、展示品の中では一番安い。
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ZENSOR 1 + DENON RCD-N8 |
高価な製品ほど音質が良いだろうと言うオーディオ製品に対する概念、いや偏見がが見事に崩れてしまったのである。大きさは274×162×228ミリと小さいが、低音から高音までバランス良く音が出る。特に弦楽器の響きが素晴らしく、スピーカーそのものがまるで楽器のようである。私はボーズ(BOZE)の中型スピーカーを持っているが、信じられない重低音が出ることに衝撃を受けた。同じような意味で、小さな筺体か出るな音の美しさに驚きを禁じ得ない。いずれも音響工学のたまものだろうけど、北欧の自然を連想するのは私だけだろうか。右の写真はスイスの
オンラインショップが紹介している組み合わせである。たまたまだが私もこのネットワークCDレシーバーを持っている。ダリのスピーカーとデノンのアンプは相性が良いそうだが、白と白、なかなか美しい組み合わせである。しかし残念ながら白いモデルは2014年冬季限定版だそうである。
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