2013年11月17日

マッカーサーが天皇の戦犯除外に関してアイゼンハワーに送った電報


Incoming Classified Message January 25, 1946 (国立国会図書館蔵

その後山本太郎参議院議員の公式ホームページを見ていささか驚いた。すでに報道されたことだが「陛下と皇后陛下の御宸襟を悩ませる事態になった」と古風な言い回しを繰り返している。「もう一度御会釈の機会があれば、いつの日か今回の非礼をお詫びしたいと思っておりましたが、参議院の処分は『皇室行事への参加は認めない』と言う事で、その願いは叶わず、二重橋でお詫びいたします」には呆れる。思わず旧憲法(大日本帝国憲法)を思い出してしまった。
第1条:大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス
第2条:皇位ハ皇室典範ノ定ムル所ニ依リ皇男子孫之ヲ継承ス
第3条:天皇ハ神聖ニシテ侵スヘカラス
第4条:天皇ハ国ノ元首ニシテ統治権ヲ総攬シ此ノ憲法ノ条規ニ依リ之ヲ行フ
第5条:天皇ハ帝国議会ノ協賛ヲ以テ立法権ヲ行フ
第6条:天皇ハ法律ヲ裁可シ其ノ公布及執行ヲ命ス
第7条:天皇ハ帝国議会ヲ召集シ其ノ開会閉会停会及衆議院ノ解散ヲ命ス
この条項は現憲法で否定されているのはいうまでもない。写真は1946年1月25日、マッカーサーがアイゼンハワー陸軍参謀総長宛書簡に送った電報で、天皇の犯罪行為の証拠なしと報告している。天皇を起訴すれば日本の情勢に混乱をきたし、占領軍の増員や民間人スタッフの大量派遣が長期間必要となるだろうと述べ、アメリカの負担の面からも天皇の起訴は避けるべきだとの立場を表明している。これが戦後日本政治の出発点になったことを肝に命ずるべきだろう。

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