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JOBO #2850 Drum |
久しぶりに大判8x10黒白フィルムの自家現像をしてみた。一年ほど前に
「大判4x5シートフィルムの自家現像」という一文を投稿したが、実は4x5と8x10は大違いである。ずいぶん昔になるが、デアドルフ8x10を持ってる友人に現像方法を尋ねたことがある。彼もいろいろ調べたようだが、結局バットによる「皿現像」に落ち着いたという。コツは大き目のバットにたっぷりと処理液を注ぐことだという。この方法はやったことがないが、どうも現像中にフィルムに傷を付けてしまうような気がする。もうひとつの方法は、アルミのハンガーを使い、四角い塩ビのボックス型現像タンクを使う方式である。これは4x5では経験があるが、8x10ではない。この方法はかつてコダックが推奨していた記憶があるが、最近の解説書には書いてないようだ。難点は適切な撹拌をしないと現像ムラが生じてしまうことだ。さて、以上の二通りの方法だが、以下の理由で採用していない。ひとつは液量が多いという点。私は1:1の希釈現像液を使っているが、現像後は貯蔵せずに廃棄している。
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JOBO Expert Drum #3005 |
従って現像液使用を抑えたシステムが望ましい。そしてこれはおそらく私だけの問題かもしれないが、現像中暗黒状態で作業するのは心理的にちょっと辛い。印画紙のようにセーフライト使えないからだ。というわけで4x5同様JOBOの回転式現像タンクを使っている。8x10のフィルムを5枚いっぺんに処理できるJOBO#3005が欲しいのだが、ちょっと入手困難である。次善策として本来は印画紙処理用のJOBO#2850を流用している。ドラム1個だと2枚しか処理できないが、ふたつ繋ぐと4枚現像できる。ただこれは印画紙用なので、セーフライト下で処理するように設計されている。だから暗黒下でフィルムを装填するにはちょっと厄介である。最大の問題点は連続撹拌による品質劣化だが、比較材料を持ち合わせていないので、結論し難い。8x10は4x10の4倍の面積だが、処理にかかる手間は4倍以上だと思う。蛇足ながら自家現像で気を使うのは埃の付着である。入浴後、窓とドアを閉め切ったバスルームで乾燥している。湯気で空気中の埃が落ちるからだ。スタッフカメラマン時代は設備が整った暗室を使えたが、マンション住まいの今、いろいろ苦労している。
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