今日2月14日は聖ヴァレンタインデーである。キリスト教の聖職者ウァレンティヌスの殉教日に由来するようだが、史実上は諸説があるようだ。この日、欧米では親しい人や恋人に贈り物をする習慣があるが、日本では女性が男にチョコレートを贈る習慣が定着してしまっている。写真家の田中長徳氏がFacebokで「日本でーおそらく最初の奇習である、チョコレート押し付け運動は1981にあたしは見た。某スーパーであり合わせのチョコをパックして売ってたが、売れず。店員さんが、こんなの売れるわけねーよな、とーぼやきつつ、またパッケージをバラしてた。それが今ではこのざまだ」と嘆いていた。インターネット百科事典ウィキペディアによると、この習慣の起源については、1936年の神戸モロゾフ製菓説、1958年のメリーチョコレート説、1960年の森永製菓説、1965年の伊勢丹説、1968年のソニープラザ説と諸説あるが判然としないという。それはともかく、いまや1個も届かなくなってしまったが、一時は山ほどいただいたこともある。1980年代半ば、東京で某週刊誌のフォトエディターをしていたころで、女性カメラマンや編集者をはじめ、アルバイト諸嬢などから「義理チョコ」が届いたものである。ところでこの日を巡っては痛恨の思い出もある。娘がまだ小さい頃、彼女からチョコレートを贈られた。ところがそれに手をつけず、書棚に放置したまま忘れてしまった。これを発見した娘は、ある種のショックを受けたのだろうか、今でもそのことを口にする。単に「義理」と片付けては駄目である、どんな形であれ貴重な「愛」のメッセージなのだから。
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