都道府県別人口100万人あたりの死者数(2月17日)出典:札幌医大
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2月17日に判明した大阪府のコロナウィルスによる死者は過去2番目に多い54人だった。新規感染者は東京都の17,864人と比べると、大阪府は13,912と若干少ない。しかし累計死者数は3,509人で、人口100万人あたりの死者数は397人。東京都や北海道、沖縄県を上回ってダントツに多いが、死者数が多いのは何故だろうか。昨春の第4波の時、大阪では重症病床が満床になった。あふれた重症者は軽症中等症病床での治療や自宅療養を余儀なくされ、死者の激増を招いた。端的に推測すれば、医療体制がまたしても崩壊しているから死者数が激増しているのである。遠因として保健所の統廃合が考えられる。1999年に遡るが、磯村隆文市長の時代、大阪市の24区にあった保健所の1保健所への統合する条例が可決された。
2014年に橋下徹が市長に就任、吉村洋文、松井一郎と維新の会の市長が三代続き「ムダを徹底的に排除した効果的・効率的な行財政運営」を行うことを目的とした「市政改革プラン」でさまざまな削減がされてしまったのである。保健所の統廃合に続き、2017年には市立環境科学研究所と府立公衆衛生研究所を統合、独立行政法人化により人員が削減され、PCR検査が十分にできない状態に陥ってしまう。維新は2018年に住吉市民病院廃止を強行する。さらに新型コロナウイルス感染の急拡大で看護師不足が深刻となっている中、維新府政が補助削減、府内の看護専門学校2校が相次いで閉校されることが決まっている。大阪の医療崩壊は三代にわたる維新の会の大阪市、大阪府への失政の結果であることは明らかである。ソーシャルメディア Twitter に登場したハッシュタグ「#吉村はんはよう殺っとる」が、主権者の荒んだ怒りを象徴している。
都道府県別人口あたりの新型コロナウイルス死者数の推移 | 札幌医科大学フロンティア医学研究所
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