京都市のコロナウィルス感染者数
図は京都市の昨年12月12日から、今年2月12日までのコロナウィルス感染者数である。棒グラフは実測値を示しているが、かなり凸凹である。新聞、通信、放送各社は京都市ではなく、京都府の数値を公表している。前日、あるいは前週との比較は分かるが、全体の傾向は掴みにくい。そこでコロナの感染者数を評価するのに、一躍有名になったのが赤い折れ線の「移動平均」である。移動平均は同じ平均でも、通常の平均とは違う。時系列データにおいて、ある一定区間ごとの平均値を区間をずらしながら求める手法である。例えば7日間移動平均は6日前から当日までの7日間の報告数の平均値を示している。図を見ると火曜日の患者報告数が少ない。週末に医療機関が休業することなどの人為的な問題により、PCR検査数が減少するためだろう。移動平均では、そうした影響を除外することができるため、全体の感染動向が分かり易くなる。つまり日単位の変動からノイズが削減、欠損データを推定値で補うのである。新規感染者の移動平均は Excel で計算、グラフ化できる。ただ各行政が公表しているので見方さえ分かればよく、計算する必要はないだろう。その場合、あくまで移動平均に注視し、判断することが肝要である。テレビのニュース番組で「○○日ぶりに○○人を下回った」という解説が流れたりするが、これは「感染拡大がちょっと治まった」という間違った印象を与えてしまうからだ。
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