演説する安倍首相 2016年12月27日(撮影・首相官邸)
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スピーチに臨んだ日米両首脳(真珠湾) |
朝日新聞12月28日付け電子版によると、ハワイのホノルルを訪問した安倍晋三首相は27日午後(日本時間28日朝)、真珠湾でオバマ大統領とともに演説を行った。旧日本軍が太平洋戦争の口火を切った場所で、不戦の決意を改めて表明するとともに、日米の和解と戦後の同盟関係の意義を強調したという。この記事を受けソーシャルメディア Facebook に「日米が《寛容の心》《和解の力》で結びついているなら、沖縄の辺野古の工事をやめ、基地を撤廃すること。そして何よりも《日米地位協定》を見直すことだろう。相も変わらず日本は米国に隷属したままだ。両首脳による言葉だけの《和解》は虚しい」と書いた。そして私は、先日のオスプレイの墜落事故に対し、那覇市の海上保安本部が故調査と捜査をしようとしたが、できなかった。日米地位協定の付属条項で米軍の《財産》については「日本国の当局は捜索、差し押さえ、検証する権利を有しない」とあるから。こういう理不尽で屈辱的な状況を見ると「日米同盟」なんて恥ずかしくて言えないのではないかという意味のことを付け加えた。さらに
毎日新聞同日付電子版によると、オバマ大統領が第二次世界大戦中に、旧日本軍による真珠湾攻撃などで反日感情が高まる中、国家への忠誠の証しとして編成された、日系2世らの「第442連隊」などを紹介したという。これに対しても「第442連隊はドイツ軍と果敢に戦い、米軍内では稀にみる大きな戦績を残した。ところが皮肉なもので、活躍したがうえに《やはり日本人は怖い》と逆の評価も囁かれてしまった。また真珠湾奇襲を受け、米本土の日系人が強制収容されたことも忘れてはならない。やはり簡単に水に流せない諸々があると思う」と反応した。今回の両首脳による真珠湾での演説は、マスメディアはおおむね好意的に捉え、日本経済新聞は「真珠湾の和解を世界安定の礎」とまで表現している。ご存知、安倍首相は平和憲法の改悪をかねてから目論んでいる。不戦という単語が虚しい。その二枚舌には呆れるばかりである。
追伸:安倍首相の真珠湾訪問に同行した稲田朋美防衛相が29日、靖国神社に参拝した。保守派支持つなぎとめで判断と思われるが、稲田氏自身の判断によるものとは考え難い。首相の差し金、あるいは黙認の上での行動と推測できる。靖国参拝は日本の戦争責任を否定する行為であり、中国、韓国の批判はおろか、米国からも懸念の声が上がっている。平和を協調した首相演説が偽りであることが露呈したと言えそうだ。(12月29日)
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