2015年2月6日

イスラーム恐怖症 "Islamophobia" について


昨日2月5日の毎日新聞電子版によると、イスラーム過激派組織IS(イスラーム国)による日本人質事件で、名古屋市中村区のイスラーム礼拝所「名古屋モスク」へ脅迫や嫌がらせの電話が相次いでいる、という。モスクの代表役員で、パキスタン人のクレシ・アブドルワハブさんは「イスラームは平和の宗教であり、過激派組織とは無関係だと知ってほしい」と訴えている、そうだ。危惧していたことが日本でも現実化しているようだ。おそらく嫌がらせをしている人は、イスラーム文化を十把一絡(じっぱひとからげ)に捉え、その多様性について無知なのだろう。例えばスンニ―派と、シーア派とでは同じひとつのイスラームなのかと思うくらい根本的に違うのである。嫌イスラーム、あるいは反イスラームの風潮が跋扈しているのは、こういった一部の無知な日本人の間ばかりではない。アメリカでは「Islamophbia」という言葉が生まれている。所謂イスラーム恐怖症という造語だが、これは宗教に対する偏見と憎悪の気持が込められている。2001年9月11日にアメリカで発生した同時多発テロ以降、頻繁に使われるようになったが、言葉と基本的概念の両方が批判されている。ウィキペディア日本語版「イスラーム恐怖症」にも詳しいが、イスラーム文化のサイト「IslamiCiyt」の用語解説(英文)も是非読んで欲しいと思う。この用語がいかに民主主義に反するかを説いている。

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