2012年10月31日

今秋の京都の紅葉は鮮やかになりそうだ

紅に映え 永観堂禅林寺(京都市左京区永観堂町)2009年11月26日撮影

「そうだ京都、行こう。」(クリックすると拡大表示)
東京駅の新幹線コンコースでJR東海「そうだ京都、行こう。」のキャンペーンポスターを見た。左の画像がそれで、クリックすると拡大表示される。詳細が分かると思うのでじっくり見て欲しい。どうも色が鮮やか過ぎるし、落葉が不自然である。合成写真と断言するつもりは毛頭ないが、まあこのような光景が現実ならはまさに千載一遇であり、一度撮ってみたいものである。ネットでもときどき話題になるのだが、このシリーズに釣られて京都に出かけたけどがっかりした、というボヤキが毎年あるようだ。とはいえ、余り予断と偏見を持たずに、ぜひ京都に遊びに来て欲しい。京都新聞の「紅葉情報」によると、今夏は十分に日照時間があったうえ、10月中旬から冷え込む日が増えたので、気象情報会社は昨年より鮮やかな色づきになると予想しているようだ。京都の紅葉を調査している、龍谷大学の増田啓子教授(環境気象学)も「夏以降の降水量が適度で台風による落葉も少ないため、美しくなる可能性は高い」とみているそうだ。11月中旬から12月初旬が市内の見ごろである。余談ながら上掲写真は3年前に東山の永観堂で撮影したもので、実際より彩度が高いと思われるが、これといった画像の加工処理はしていない。

京都新聞「紅葉情報」2012年: http://www.kyoto-np.co.jp/kp/koto/momiji/

2012年10月29日

高校時代の追憶の走馬灯がぐるぐるフル回転状態になった

赤灯台  内浦湾(千葉県鴨川市内浦)Fujifilm Finepix X100

日蓮上人の生誕地、房総半島の安房小湊に出かけた。母校千葉県立千葉高等学校の「昭和37年卒の卒業50周年記念同窓会」に出席するためだった。年齢を隠しているつもりはないのだが、ネット上ではどうも若く見られているフシがある。しかし昭和37(1962)年に高校を出てるわけだから、かなり歳を重ねてることが理解いただけると思う。これまで何度か学年同窓会への誘いを受けたのだが、参加したのは初めてだった。やはり50周年に誘われたのだろう。大学時代までは若干あったが、それ以降は同窓生と付き合うことがなかった。関西に移り住んだことが疎遠にしたのかもしれない。会場について周りを見渡しても、顔と名前がまるで一致しない。ただ不思議なもので、女性に関しては何人かの記憶が蘇った。当時一学年400人のうち、女子生徒はその一割強しかいなかった。だからというのが理由になるか不明だが、中学、高校と一緒だった女性のことは鮮明に思い出すことができた。一割といえば、その数だけ他界してしまったという。やはり歳を重ねたしまった故の寂しさを禁じ得ない。会計報告などがあった後、全員の記念撮影。そして後は宴会になった。同級生たちと話し込んでゆくうちに、次第に高校時代の思い出が、記憶の底からマグマのように次々と噴き出してきた。

教科書を使わなかった物理の先生、東大にあらずんば大学にあらずというのが口癖だった古文の先生、キングスイングリッシュに徹してアメリカ式発音をしなかった英語の先生、階段下の写真クラブ暗室、在学中にできたカレー食堂、千葉第一高校から千葉高校と校名が変わったこと、そして第二高校から名を変えた女子高校の学園祭にワクワクして出かけたこと、などなど。そして何よりも鮮やかに瞼に浮かび上がったのが木造二階建ての校舎だった。高校二年の夏休み、苦労して読み通したマルタン・デュ・ガールの大河小説『チボー家の人々』に刺激を受けて400字詰め50枚の短編小説を書いたことも思い出した。東京湾にやってきた原子力潜水艦をゴムボートで阻もうとした少年を主人公とした「反戦小説」だった。横須賀港の原潜入港は1966年になってからだったから、いわば未来小説だったといえる。英国での入港阻止のニュース映画に触発され、二階の廊下から東京湾を眺めながら粗筋を練ったものだった。その木造校舎は今は見る影もなく、鉄筋コンクリートの味気ない建物を晒しているようだ。普段は過去を振り返ることを意識的に避けてる私だが、宴会の終盤、校歌斉唱のころには、酒の酔いに加速された追憶の走馬灯がぐるぐるフル回転状態になった。楽しき房総の一夜が過ぎたが、すでに次回を待つ気持ちになっている。

2012年10月27日

東京都政から逃げ出した親バカ石原慎太郎


石原慎太郎東京都知事が一昨日25日辞表を出した。愛読ブログ『世に倦む日日』は最新エントリーで「昨日(10/25)の奇妙な騒動は、どう考えても、石原慎太郎の都知事辞任が事件であるのに、マスコミはそれを石原新党結成のニュースとして派手に報道で扱った。知事を突然放り出した緊急会見なのに、新党立ち上げの祝祭イベントのように演出して大きくテレビで放送した」と書いている。まさに慧眼であるが、所詮マスコミはお先棒を担ぐか、挙げ足を取るか、そのどちらで棲息しているのである。私たちはその行間を読めばいいわけだ。御年80歳で新たな政党を立ち上げるそうだが、その年齢に関してはある種感服する面もないわけではない。知事選があったのは昨年の4月で、わずか1年半でその職務を放棄したことになる。中日新聞の昨日のコラム「中日春秋」を引用しよう。
森喜朗元首相が産経新聞のインタビューに興味深い内情を暴露していた。昨年四月の都知事選に出馬する意思のなかった石原慎太郎知事を、前自民党幹事長で長男の伸晃氏と二人で説得したという。「ここで降りたら党幹事長でもある伸晃君のためにならない。彼の首相の芽はなくなるよ」。森さんのこの言葉が効いたのだろうか。夜中まで説得して翻意させたという。石原さんは「必ず息子を頼むよ」と言ったそうだ。総裁選で森さんが伸晃氏を支持したのには、そんな事情があったらしい。息子が総裁になれなかったことで事情は一変したということだろうか。親バカという「我欲」から四期目の知事選に出馬した石原さんがきのう、任期半ばでの辞職を表明した。
突然の辞任騒ぎは様々な余震を起こしているようだ。まず頭に浮かぶのが、尖閣諸島を買うと言い出して集めた14億円余りの寄付金はどうするのだろうか。宙に浮きつつある築地市場移転計画をどうするのだろうか。そして2020年の夏期オリンピック招致をどうするか、などなど放置できない懸案が残っている筈なのだが。オリンピックに関しては、これまで石原知事の個性で世間の関心をつなぎ留めてきただけに「都知事が代われば選考レースの行く末にも影響する」と不安の声が上っているという。私が都民だったらオリンピック招致に反対するだろうから、開催されなくとも良いとは思っている。しかし前回2016年の招致の際、当初の55億円(東京都負担は15億円)だったものが、150億円に膨れ上がり、そのうち都の負担は100億円にものぼってしまった。2020年開催招致には同程度、あるいはこれ以上の費用がかかると予想されるが、勝ち目はないと思われる。ひょっとしたら、これを恐れて石原は東京都政から逃げ出したのもしれない。

2012年10月26日

海に捨てられたオムツが消えるまで450年

How Long Until It's Gone?  Source:NOAA  Graphics:Oliver Lüde / Museum für Gestaltung Zürich

釣り糸は600年、プラスチック瓶は450年、使い捨てオムツも450年、アルミ缶は200年…、海洋投棄物が消滅するまでの年数を描いたポスターです。これは非営利団体「オーシャン・ディフェンダー・ハワイ」のサイトで見つけたポスターで、アメリカ海洋大気庁(NOAA)を元にゲシュタルトウング美術館チューリッヒのオリバー・リュード氏がインフォグラフィックを制作したの。文字通り情報、データ、知識を視覚的に表現したものである。従って見れば分かる、説明を要しないもです。ネット上でかなりシェアされてるもので、ここに紹介しておきます。

2012年10月25日

吉永小百合のフォノシートを買ってしまった

波浮の港 吉永小百合ベスト16曲(ビクターミュージックブック MBK-5007)

吉永小百合ベスト16曲
今日は25日、北野天満宮の縁日「天神さん」の日。秋晴れに釣られてぶらり覗いてみたら、吉永小百合の写真が視界に止まった。よく見るとフォノシートが入ったミュージックブックだった。別に私はサユリストではないが、いわば同時代の女優である。懐かしさの余り、購入してしまった。ベスト16曲とあるように収録曲は16曲で、以下の通り。
(1)若い二人の心斎橋(2)この夕空の下に(3)瀬戸のうず潮(4)波浮の港(5)伊豆の踊子(6)風と樹と空と(7)光る海(8)嫁ぐ日まで(9)雪坊主(10)若い東京の屋根の下(11)いつでも夢を(12)かわいい花の物語(13)草を刈る娘(14)虹子の夢(15)塞い朝(16)あすの花嫁
制作は日本ビクターで、定価480円とある。1960年代半ばに発売されたと想像され、32ページのブックレットの中に33.3回転の塩化ビニールのシートが入っている。調べてみたところ4シートのはずだが、2枚しかなかった。元の持ち主がページごと破り取ったのだろう。家に持ち帰ってプレーヤーにかけてみたところ、雑音が若干あるものの、聴くに耐えないほどではない。検索したところ、フォノシートをはじめ、ヴィンテージレコードの通販サイトが結構ある。LPレコードを所有していて置き場に困ってるくらいだから、さらなる蒐集はしたくない。ただ昭和を振り返るには、このような音源に触れるのも一興だと思う。

仏原子力産業を批判するパロディ画像

フランス製はテストされています

フランスは原子力政策転換により、世界最大の原子力産業複合企業アレヴァ社(仏:AREVA SA、Euronext: CEI)が生まれたことがはご存知だと思う。雑誌「ル・パリジャン」パロディがFacebookに投稿されていたのですが、デジタル画像処理ソフトのお陰で最近はこのような画像が簡単に作れるようになっている。フランス人なら「原子力産業には未来がある」と発言したアルノー・モントブール生産再建大臣への皮肉とピンと来るに違いありません。分かり易くするため、元の表紙画像ネット検索して探し出し、二つを並び合わせた画像を作ってみた。

2012年10月24日

脱原発をめざす女たちの会★11・23集会


日時:2012年11月23日(金・祝)14:00 - 16:30
場所:明治大学アカデミーホール(東京都千代田区神田駿河台1-1)
会費:1,000円
主催:脱原発をめざす女たちの会・現代史研究会
協賛:明治大学専任教授連合・明治大学教職員組合
詳細:http://www.nnpfem.com/

原発はいらない」との声はかつてなく大きくなり、官邸前行動など多様なとりくみがあちこちで行われています。政府は大飯原発の再稼働を強行しましたが、人々の過半数は脱原発ゼロを望んでいると各種調査も示しています。キックオフから1年「原発廃止」のための具体的な方法を私たちは提案し、共に考えていきたいと思います。
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長焦点ゾーンプレート写真の魅力

平安時代の衣裳 京都御所(京都市上京区京都御苑)Nikon D80 + Zoneplate

ゾーンプレート写真はしばらくソニーのNEX-5で撮っていたが、ニコンの一眼レフD80に戻した。前者はミラーレスでデジタルピンホール写真に向いていると思う。D80ではできない背面液晶によるライブビュー、自動露出が可能だからだ。それに同じAPSサイズなので、フランジバックが短いNEX-5のほうが画角が広い。一般にピンホールカメラは画角が広いほうが好まれるようだ。例えばゼロイメージ社の4x5カメラの場合、焦点距離25ミリで撮れる。大判4x5カメラの標準レンズは150ミリで、広角レンズはせいぜい65ミリである。これ以上短くするとイメージサークルが追いつかないし、歪みも発生する。といった事情でピンホールの場合、レンズでは不可能な超広角写真を作れることがその理由になっているのかもしれない。ところがである。ピンホール写真を始めたころ、長焦点カメラ撮ってる人をFlickrで見つけ、かなり新鮮な印象を持ったことが思い出される。つまりピンホール写真=広角というのは単に私の思い込みに過ぎなかった。やはり表現は既成概念を持たず常に自由であるべきだ。こんなことが脳裏をよぎり、D80を再び使い始めたわけである。フランジバックが46.5ミリだから、ライカ版に換算すると約70ミリと長焦点である。もっとも器用な人ならNEX-5でもボディキャップを改造して長焦点を可能にするだろうけど、今の私にはその力量に欠けているようだ。時代祭平安時代婦人列の衣裳の写真10コマをFacebookに掲載した。その一枚が上掲写真です。アカウントをお持ちで、興味ある方は是非下記URLにアクセスしてください。

https://www.facebook.com/media/set/?set=a.396103710459676.88625.100001801510630&type=1

2012年10月23日

危険を孕むソーシャルネットワーク依存症


昨晩のNHK「クローズアップ現代」が「"つながり"から抜け出せない~広がるネットコミュニケーション依存~」と題し、ソーシャルネットワーク依存症と言う「新しい病」について取り上げていた。FacebookやTwitterなどの利用者が急増し、500万人を突破。それに比例して、ネット上のコミュニケーションにのめり込んで仕事や生活に支障をきたす、"つながり依存"に陥る人が増えているという内容だった。なにしろFacebookに夢中になり、子ども放置して死なせるという事件が起きてるご時世である。国立久里浜医療センターでは薬物と同様の依存性に注目、専門の外来を開設し治療法の開発に着手したという。電車やバスに乗ると、携帯端末にかじり付いている人が多いのはご存知の通りだ。メール送受信ないしソーシャルメディアへのアクセスだと想像されるが、ネット依存症の増加を彷彿される光景ではある。この背景にはスマートフォンの普及も関連していると思われる。そのスマートフォンに関しては「もはや中高年にも珍しくない…あなたの"スマホ依存度チェック"!」という『週刊文春』2012年10月25日号(電子版)の記事を見つけた。
・スマホを忘れると、会社を遅刻してでも取りに帰る。
・スマホがないと時間を潰せない。
・スマホに触れているだけで落ち着く。
・何の目的もなくタッチパネルをいじってしまう。
・電池が切れるのが怖いので、充電器を持ち歩いている。
・トイレやお風呂にもスマホを持っていく。
・目の疲れを感じたり、肩や首が痛くなってもスマホを使い続けてしまう。
・スマホが原因で睡眠不足になったことがある。
・友人や恋人と会っている時でもスマホを触ってしまう。
・しゃべるよりもチャットやツイッターの方が楽だ。
・スマホに名前を付けたり、デコレートしている。
メディア・コミュニケーション論が専門の同志社女子大学・中島純一教授は作成したリストで「8項目以上にチェックが入った人は、すでにスマホ依存と考えていいでしょう」とのことである。私はスマートフォンを持っていないので、タブレットないしパソコンに置き換えてみたところ、3項目にチェックが入った。どうやら今のところ依存症ではないものの、黄信号が灯る可能性もある。私の場合、Facebookにページを作成しているので、その更新、そしてこうしたブログ記事の執筆、撮影した写真の画像処理などに追われるのでパソコンに向かう時間が多い。ところでNHKの番組ではソーシャルネットワーク依存症について、お隣の韓国のほうが深刻な社会問題になっているというレポートがあった。依存症患者専門の社会復帰施設があり、リハビリに励む若者の姿が映し出されていた。これからスマートフォンがますます増えるだろうと想像される日本、深刻な事態が起こる可能性を孕んでるようだ。ネットワーキングはお互い、ほどほどにしましょう。

2012年10月22日

時代祭平安時代婦人列衣裳の彩色美

清少納言の十二単 京都御所(京都市上京区京都御苑)

かさねの色目(青幻舎)
秋晴れの今日「時代祭」に出かけた。それこそ若気の至りで、初めてこの祭を見たときは「なんだ仮装行列じゃないか」と突き放してしまったことを覚えている。同じ日に開催される、幽玄にして勇壮な「鞍馬の火祭」に強く惹かれたせいもある。ところがその後、平安神宮での衣裳の虫干しなどを取材しているうちに、時代考証の専門家によってしっかりと考証され、再現されたものと知り、次第に興味を抱くようになった。行列のハイライトは「平安時代婦人列」で、二重の意味で魅力がある。ひとつは衣裳の美しさ、そしてもう一つの魅力は、衣裳を纏うのが京都五花街の芸妓(げいこ)と舞妓さんであることだ。

輪番制で今年は先斗町の番だった。衣裳美の極致は清少納言役の十二単だろう。袿を重ね着した重ね袿姿のことだが、英語でレイヤーと表現したほうが分かり易いかもしれない。その配色につては長崎盛輝『かさねの色目―平安の配彩美』(青幻舎)に詳しい。文庫本になっているのでお勧めである。かさねの色目の研究では、季節ごとに如何なる色目が選ばれるかが問題になるが、その色目の多くは自然の植物に関わるという。これによって当時の人々が如何に「季」というものを大切にしたかが分かるし、平安の服色には移ろいゆく大自然の表情が感じられるという。平安人の配色の妙は単に貴族の豪奢、つまり贅沢では片付けられない。その繊細な美的感覚の片鱗を時代祭の衣裳に窺うことができるのである。

2012年10月21日

モバイル機器Wi-Fiルータ導入顛末記


ソフトバンが8月1日に開始した「4Gデータ通信バリューキャンペーン」に乗せられてしまった。今回のキャンペーンは同社の次世代高速通信「SoftBank4G」を対象としたもので、通常は月額5,985円の料金プラン「4Gデータし放題フラット」が、月額3,880円となるというのに釣られてしまった感じだ。適用期限はない。きっかけはグーグルのタブレットNexsus7購入に端を発したもので、実際に使ってみるとやはりWi-Fiポイントを探すのが結構面倒である。ソフトバンクのBBモバイルポイントではうまく繋がったが、京都・四条通の喫茶店に入って無料無線LANに接続を試みたところ、何と「圏外」の表示。店の人に尋ねたら「窓際が良い」とのこと。移動して再挑戦したがやはり駄目だった。

外出先でのネットワーキングの必要性を感じていなかったものの、いざ繋がらないと繋ぎたくたくなる。これは人間の悲しき性(さが)なのだろうと弁解しておこう。そこで何処でも使えるWi-Fiルータの導入に至った次第である。時節柄フィーチャーフォンを捨ててスマートフォンにすることを考えなかったわけではないが、やはり画面が大きいタブレットのほうがモバイル端末として優れていると思う。それにWi-Fiルータを使えば、別のノートPCなどもモバイル機になる。となればデジタルカメラで撮影した写真をネット送信できるわけで、これは私にとって重要なメリットである。なおソフトバンクは「2012年度末、全国政令指定都市人口カバー率100%」を目標に4G対応エリアは拡大中だそうである。

2012年10月20日

反捕鯨団体シーシェパード対策費?に復興予算23億円


東日本震災の復興予算23億円が「反捕鯨団体対策費」として使われたという。つまり南氷洋での調査捕鯨に対するシーシェパードの妨害行為に対する対策費だという。本来復興予算は被災地で使われるべきもので、この名目自体がどう考えてもおかしい。というか対策費に23億円とは怪しい。これに対し国際環境NGOグリーンピースはウェブサイトで「日本鯨類研究所の赤字補てんに使われた復興予算」と指摘している。以下、引用。
鯨研は、鯨肉の販売不振から大量の鯨肉在庫を抱え、経営破たん寸前で運転資金が必要だった。今回、復興予算から補助金をもらう直前には、54.7億円あった鯨肉の販売収入が17.7億円と激減し、資産として計上された鯨肉在庫が前年度946万円から9.6億円と急増した。その結果、8.7億円の債務超過に陥っていたのだ。1987年の設立以降初めてのこととなる。
実は私も調査捕鯨に関しては疑問を持っていて、6月に「日本は遠洋の"調査捕鯨"をやめ沿岸捕鯨のテコ入れをすべきではないだろうか」という一文を書いた。鯨肉が売れないこともさることながら、日本の調査捕鯨が反捕鯨団体シーシェパードを育てたという皮肉。調査の名を借りた、採算が合わない理不尽な実質商業捕鯨をやめ、細々と続いている沿岸捕鯨のテコ入れをすべきである。いずれにしても、復興予算23億円の使途を公開して欲しいものだ。

2012年10月15日

今度こそデアドルフ8x10を抱えて琵琶湖周航をしようか

ミニダルマ 宝厳寺(滋賀県長浜市竹生島)NikonD700 Nikkor28-70mmF2.8

数年前から何となく隠遁生活に浸かってしまった感じで、夜の街とはすっかりご無沙汰となってしまった。前はよく飲み歩いたものだが、ひとつ苦手だったのはカラオケへの誘いだった。音楽は無論嫌いではない。それこそ大昔はライブハウスで自作の歌を歌ったことが何度かある。しかしカラオケは苦手である。いやカラオケスナックが嫌いという言うわけではなく、歌う歌がリストにないのである。ごく稀にハンク・ウィリアムスなどの歌があったりするが、あくまで稀である。仕方ないので、自分の番が来て歌ったのが旧制第三高等学校、現在の京都大学の寮歌『琵琶湖周航の歌』である。
浪の間に間に漂えば 
赤い泊火(とまりび)なつかしみ
行方さだめぬ浪枕(なみまくら) 
今日は今津か長浜か
瑠璃の花園珊瑚の宮 
古い伝えの竹生島(ちくぶじま)
仏の御手(みて)にいだかれて 
ねむれ乙女子(おとめご)やすらけく
私自身は京大を出たわけではないが、この歌に惹かれるものが多い。いや惹かれるのは琵琶湖そのものでもある。ずいぶん昔からこの「母なる湖」に出かけている。遊覧船に乗って島々を巡ったこともある。湖岸道路が整備されてからはちょっと様相に変化が起こったが、一部にまだ日本の原風景が残ってるように思う。そして何度かピンホールカメラや大判フィルムカメラで撮ったことがあるが、いずれも未完のままである。現在手掛けている「仏花シリーズ」を仕上げ、もしその個展が実現したら、今度こそ木製暗箱デアドルフ8x10を抱えて琵琶湖周航をしようかと夢見る今日この頃である。

2012年10月12日

米国ミンストレル・ショー研究への覚え書き


写真はFlickrに掲載されているものだが、Fcebookページ「アメリカンルーツ音楽」に転載したところ、さらに別のページにシェアされて「これはdoozyだ」というコメントがついた。doozyはdaisyを語源としたスラングで「とてつもない」を意味するという。これは良い、悪いの両方に解釈できる。まあ「すげー」あるいは「ひでー」といったところだろうか。ミンストレル・ショーは顔を黒く塗った白人、特に南北戦争後には黒人によって演じられた、アメリカの芸能のことである。19世紀まで隆盛を誇ったが、20世紀初頭に廃れてしまったが、これには人種差別を助長するという背景があったからである。というわけで歴史的には複雑な要素が混在する。しかしミンストレル・ショーは大いなる遺産を残した。カントリー音楽の胚芽であり、やがてアメリカの商業音楽として育ってゆくのである。少し勉強しようと思っている。

2012年10月11日

10月13日さようなら原発集会in日比谷


日時:2012年10月13日(土)13:30開会 15:00パレード出発
会場:東京・日比谷野外音楽堂(地下鉄「霞ヶ関駅」「日比谷駅」)
発言:内橋克人(作家)大江健三郎(作家)落合恵子(作家)鎌田慧(ルポライター)高橋哲哉(哲学者)福島現地からなど
        うたYae ナラカズヲ
呼びかけ:「さようなら原発」一千万署名 市民の会
        (内橋克人、大江健三郎、落合恵子、鎌田慧、坂本龍一、澤地久枝、瀬戸内寂聴、辻井喬、鶴見俊輔)
連絡先:さようなら原発1000万人アクション実行委員会 http://sayonara-nukes.org/

2012年10月7日

グーグルのタブレット Nexus 7 がやってきた


グーグルが7インチディスプレイを搭載したタブレット端末Nexus7の発売を日本でも開始すると発表したのが9月25日だった。某量販店にアクセスしたところ、10月2日発売で予約受付中とあった。ただし店頭販売のみだという。続いて直販サイトGooglePlayを覗いたら、在庫ありとあったので即申し込んだ。すると折り返しメールが届き、シンガポールから出荷したという。1個1個配送するらしいが、ずいぶん素早いと一瞬感心したが、日本到着は10月2日だという。なんだ結局一般販売店と同じじゃないかと思ったが、どうせ送料無料だしイイダロウと自分に言い訊かせた。さてところが約束の日になっても商品が届かない。数日たっても届かない。そういえば配送状況を把握できるといメールにあったことを思い出し、国際物流サービス会社FedExの追跡ページにアクセスしてみた。予定通り2日に「京都市南区」に着いているが、住所が間違っているという。調べ直すと確かに記述ミスがあり、電話したところ、国内の宅配業者に委託して配送してくれた。梱包を解き、USBケーブルでしばらく充電、スイッチを入れた。セットアップは超簡易マニュアルに従って行う。

表示言語、グーグルアカウントの設定、日付と時刻を確認してお仕舞い。後はWiFi設定で、取り敢えず自宅の無線LANに繋がるようにした。アカウントの設定をしたので、Gmail、Chrome、Calendar、YouTube、Bloggerなどのグーグルのサービスはすぐ使えるようになった。つまりメールの住所録やブラウザのブックマークなど、これまでパソコンで設定していた情報がそのまま引き継がれる。これはグーグルに個人情報を握られてるいるようで、いささか不気味な感じがしないわけではないが、改めて設定する手間が省けるので便利は便利である。さてこのタブレットの評価だが「19,800円という値段の割には非常によくできいる」と思う。ただしこれはあくまで主観で、客観的には同サイズの他社製品と比較する必要があるが、私にはその資格がない。特に近々発売されるという噂の小型iPadと比べる必要がある。おそらく249~349ドルになるだろうという観測があるが、これはNexus7の16GBモデルの米国での価格249ドルを意識したものだろう。一般論としてiPhoneユーザーはiPad、Androidスマートフォン使用者はNexus7が馴染みやすいと思う。しかし価格が拮抗させた場合、アップルがいかに収益をあげるか興味深い。意外と苦しい戦いになる可能性がある。

2012年10月6日

第6回反戦・反貧困・反差別共同行動in京都


日時:10月21日(日)13時30分~16時(開場13時)
場所:京都・円山野外音楽堂 *雨天決行 入場無料
講演:金子勝(慶應義塾大学経済学部教授)「時代を問う―変えよう!日本と世界」
(特別あいさつ)
沖縄から山城博治(沖縄平和運動センター事務局長)「オスプレイ普天間基地配備と日米地位協定」
福島から 武藤類子 (福島原発告訴団・団長)「福島原発事故の責任をただす」
(連帯あいさつ)
大阪から・ 戦争あかん!基地いらん!2012関西のつどい
東京から・経産省前テントひろば
福井から・大飯原発の地元から
報告:STOP☆大飯原発再稼働 現地アクション 代表・長谷川羽衣子
公演:趙博(浪花の唄う巨人
報告:服部良一・社民党衆議院議員
デモ:16時15分出発 (京都市役所前解散)

主催:反戦・反貧困・反差別共同行動(きょうと)

2012年10月3日

従軍慰安婦問題を歪曲する橋下徹と安倍晋三


三猿は賢者の象徴だがこの猿たちは愚者である

野田改造内閣の発足を受けて朝日新聞社が実施した世論調査の結果が朝刊に載っていた。それによると「野田佳彦首相と自民党の安倍晋三総裁のどちらが首相にふさわしいかを聞いたところ、安倍氏が39%で、野田氏の34%を上回った」という。そして「大阪市の橋下徹市長が代表を務める日本維新の会は比例区投票先では4%だった」そうだ。維新の会は国政進出に際し「大阪」から「日本」への冠を変えたが、実態は代表に権限を集中させた「橋下維新の会」である。いわゆる橋下人気に乗じた団体で、維新の会の失速はその人気の失速と同義であろう。舛添要一新党改革代表が「現代ビジネス」で「日本維新の会も、これまでの飛ぶ鳥を落とすがごとき勢いを失い、国民が離反し始めている。橋下氏の動きはノイマンのいう《恒久革命》であり、常に運動していないと止まってしまう。ペダルを踏むのをやめれば、自転車はとまる。だから彼は、常に発言を続け、十分な知識がない問題でも、思いつきで何でも答えてしまう」と喝破している。橋下徹は問題を含んださまざまな言動を残してきたが、その中で印象に残っているのは、韓国の李明博大統領の竹島(韓国名独島)訪問などについて、「従軍慰安婦という大きな課題がある」とした上で、政府の公式見解である「河野官房長官談話」について「河野談話は日韓関係がこじれた一番の問題」として「単に証言があればいいということではない」と河野談話の信憑性を疑う発言を行ったことである。

要はつまり「慰安婦が軍に暴行、脅迫を受けて連れてこられた証拠はない。あるなら韓国にも出してもらいたい」ということだったが、これに対し元慰安婦の金福童さんが大阪市役所を訪れたが、面談を拒否されてしまった。これには対し批判が集中、仕方なく「要望があればお会いしたい」と釈明したが、最終的には会うことがなかった。私からみれば「逃げた」のである。このような卑怯な行為に人々は気づきつつある。それが人気に陰りをもたらし、維新の会の失速を招いているのである。ところで安倍総裁の誕生で自民党が復権しそうな気配である。同志社大学大学院グローバルスタディーズ研究科内の「女性・戦争・人権」学会の慰安婦問題に対する声明は「橋下市長の発言が、石原都知事のそれと呼応し、さらに彼が安倍元首相とコンタクトを取っていることを見逃すことはできません」と指摘している。安倍晋三は2006年に首相に就任した際、河野談話撤回の発言をしている。再び彼が首相に返り咲いたら、同じ主張を強く打ち出すに違いない。というのは5年前より、はるかに世間の「右傾化」が著しいからだ。政治から目を離せない。

WWW
声明「河野談話」を再認識することで堅持し「慰安婦」問題の真の解決を!(「女性・戦争・人権」学会)

2012年10月2日

アップル iPad mini のモックアップ写真  

iPad mini and iPhone5

Nexus 7 vs iPad mini

Fortuneによると、アップルの大口投資家が複数の関係者から得た情報として、新型のタブレットiPad_miniの発表イベントの招待状が10月10日にメディア各社に届く予定だという。噂が本当なら10月17日に発表する可能性が高いと複数の米メディアが報じている。すでにネット上ではモックアップ写真が掲載されているが、9TO5MACから興味深い2点を転載する。画面サイズは7.85インチで、グーグルのNexus7より若干大きい。気になるの値段だが、Nexus7の16Gバイトモデルの249ドルに何処まで肉薄できるか興味深い。

第38回2013年JPS展作品募集


主催:日本写真家協会
共催:東京都写真美術館
後援:文化庁  東京都

公益社団法人日本写真家協会(JPS)は、1950年に創立され、一昨年60周年を迎えた我が国有数のプロ写真家の団体です。現在約1700名の会員を擁し、2011年には公益社団法人として移行認定され、写真展をはじめ写真教育、講演会やセミナーなど各種の公益性の高い事業を行っています。当協会の事業の核として毎年開催しているJPS展は1976年にスタートし、おかげさまで今回38回を数えることができました。歴代の入賞・入選者からはプロ写真家を輩出し、写真愛好家にも人気の高い歴史ある公募展です。昨年応募された方は4歳 から91歳と大変幅広く、一般公募部門の他に20歳以下部門を設け、若い方の育成、奨励に努めています。入賞、入選された作品は、5月の東京展を皮切りに、京都、名古屋での巡回展を予定しています。 作品のテーマは自由です。自然の姿、風景、都市の貌、人間とその暮し、動物、海外の風物、心象的な表現など、ご自身の作品の中で、これは是非多くの人に見て欲しいと思う作品をお寄せください。新鮮で想像力豊かな、オリジナリティに溢れた作品を期待しています。みなさまのたくさんのご応募をお待ちしています。

公益社団法人日本写真家協会 JPS展 担当理事 島田 聡
 第38回2013年JPS展応募要項

講演会「二十世紀の西洋における女性、ジェンダー、戦争~広範な歴史叙述の試み」


女性たちは戦争にどのように関わってきたのでしょうか。また、ジェンダーの視点から戦争を分析すると、何が見えてくるでしょうか。この講演会では、フランスを代表する女性史研究者であるフランソワーズ・テボー氏を講師に迎え、二つの世界大戦と女性たちをめぐる、この四十年の西洋の歴史叙述をふりかえります。

講師:フランソワーズ・テボー(アヴィニョン大学名誉教授)
日時:2012年10月10日(水)、18時30分~20時30分
場所:同志社大学 今出川キャンパス クラーク・チャペル(二階)
言語:フランス語(逐次通訳あり)
主催:同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科
共催:東京日仏会館・アンスティチュフランセ関西・「女性・戦争・人権」学会

2012年10月1日

崩壊危機の橋下新党と安倍自民改憲の危険性

橋下徹が率いる新党「日本維新の会」が次期衆院選に向けて行っている候補者の第1次公募に約800人が応募したことが分かったそうだ。9月28日消印有効としていたため、応募数はさらに増える見通しだという。10月中に選抜を終え正式発表、その後第2次公募を実施し、最終的には350人規模の擁立を目指すそうだ。しかし同党の先には暗雲が垂れこめている。フジテレビや同系列のフジニュースネットワーク(FNN)が、首都圏での「日本維新の会」に対する支持率を調査した結果、今月9月2日に14.7%だった支持率は、13日に9.4%、20日には4.8%と、下落傾向にあることが分かったという。支持率急落の原因はいろいろ取り沙汰されているが、やはり合流含みで連携を打診していた安倍晋三元首相が自民党新総裁に就任したことで、既成政党に対立する第3極としての存在感が薄れてきたというのが的を得た分析だろう。いわば党首橋下徹の支離滅裂発言の連発によって「賞味期限」が切れたとも言えるかもしれない。今後は橋下徹より安倍晋三の言動および衆院第一党に返り咲くと観測されてる自民党に監視の目を光らせる必要がありそうだ。

世界195カ国の国旗  (A Collection of 195 National Flags)

先に書いた「ハト派が消えた自民党と烏合の衆の維新の会」で触れたことだが、自民党総裁選の立候者は揃ってタカ派であった。特に安倍新総裁や石破新幹事長が典型的で、両がは集団的自衛権の行使と改憲を公言してはばからなかったことが記憶に新しい。安倍晋三はすでに次回の総裁選で改憲を争点としたいと公言している。改憲とは憲法改正ではなく、改悪であることは言うまでもなく、九十六条の拘束を解き、次に第九条の廃棄が狙いである。「第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」 なんと崇高な条文なんだろう。外務省の「キッズページ」によると、日本が国家として正式に認めている国は194か国で、日本を入れると195か国だという。国家があるから国境が引かれ、領土問題が発生する。国家をなくせというのは現実的でないので、せめて紛争だけは回避して欲しいものだ。日本は世界に誇るべきこの第九条を194カ国にアピール、世界平和に寄与すべきである。改憲はトンデモない話である。