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本家鶴喜蕎麦(大津市坂本)Fujifilm Finepix X100 |
所用があって琵琶湖の浜大津に出かけたが、ついでに比叡山延暦寺の門前町、坂本まで足を伸ばした。最大の目的は実は
「本家鶴喜蕎麦」のそばを無性に食べたくなったからである。店の前に大勢の客が行列を作って待っている。久しぶりの再訪だったが、この店もずいぶん有名になったものだと感心する。食べるために行列というのは苦手だが、折角だし、待つことにした。有形文化財指定の建物などにレンズを向けたりしているうちに順番が回ってきた。新そばの大ざるを馳走になり店を辞した。南に下り、西に曲がって坂道を登ると延暦寺の本坊滋賀院門跡に出た。境内を抜け、再び西に向かって石段を登ると、色づき始めた楓の向こうに慈眼堂(じげんどう)の瓦屋根が見えてきた。織田信長の山門(延暦寺)焼き打ちの後、その復興に尽力した天海僧正(慈眼大師)の廟所である。堂の西側にある墓所に進み、さらに石垣の上段に出ると念願の石仏に対面することができた。駒札に「桃山時代に、近江国観音寺城主六角承禎が母の菩提のために、母の郷里近江鵜川の地に弥陀の本願に基き弥陀の石仏四十八体を奉安し、そのうち十三体を江戸の初期に天海大僧が当地に移したものである」とある。要するに十三体すべてが花崗岩製一石造りの阿弥陀如来像である。像高はおおむね1.5メートル、大きな丸彫りで、それぞれの表情が異なるのが印象的だ。これまで京都の石仏を巡ってきたが、来年は近江の石仏、あるいは大和路のいずれかを巡礼したいと思っている。どちらを先ににするか悩ましい。
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