スペインのバルセロナといえばマルセー・ルドゥレダ(1908–1983)が1960年に亡命先のジュネーヴで書いた作品『ダイヤモンド広場』が脳裡に刻まれて離れない。スペイン内戦前から戦後のバルセロナを舞台に、ひとりの女性の愛のゆくえを描いているカタルーニャ文学の代表作である。1970年代に日本でも翻訳出版されているが、いずれもフランス語訳からの重訳で、初めてカタルーニャ語から直接訳された。そのバルセロナのサグラダ・ファミリア大聖堂のキリストの塔が144年の建設期間を経て完成した。ミサを執り行ったローマ教皇レオ14世は聖堂を「石、色彩、光」が織りなす傑作とたたえた。イエスの塔は、全18本の塔の中央にそびえる主塔で、高さは172.5メートルに及ぶ。最上部には十字架が据えられ、世界で最も高い教会となった。サグラダ・ファミリアの建設は1882年に始まった。その1年後、生涯のほとんどをこの大聖堂に捧げたカタルーニャ出身の建築家アントニ・ガウディ(1852-1926)がプロジェクトの指揮を引き継いだ。
1926年に彼が亡くなるまでに、計画された複合施設の4分の1にも満たない部分しか完成していなかった。スペイン内戦、財政難、そして複雑な工学的課題にもかかわらず、建設は何十年にもわたって続けられた。今日、この神殿はヨーロッパで最も有名なランドマークの一つであり、バルセロナの象徴となっている。2025年には過去最高の487万人が訪れ、入場料収入は1億5,000万ドルを超えた。 中央塔の献堂式は、ガウディ没後100周年に合わせて行われた。スペインのペドロ・サンチェス首相をはじめとする要人たちが、この厳粛なミサに出席した。 バルセロナの多くの住民にとって、建設の重要な段階が完了したことは、個人的に大きな意味を持つ出来事だった。バルセロナ観光局の最高経営責任者マテウ・エルナンデスは、アート・ニュースペーパーのインタビューで「ほぼ完成した現在の姿の聖堂を見ることは、見慣れた街並みを再発見するようなものだ」と語った。街と共に育ってきた私たちにとって、街は常に生活の一部だった。でも今は、まるで初めて街を見たような気分です」と彼は語った。 この祝賀行事は、バルセロナにとってもう一つの重要なイベントと重なる。
バルセロナは「世界建築首都」の地位を獲得したのだ。6月28日から7月2日まで、世界中から専門家が集まる国際建築家連合(UIA)世界建築家会議が開催される。1852年にレウスで生まれたアントニ・ガウディは、ヨーロッパのアール・ヌーヴォーを代表する人物の一人とされている。サグラダ・ファミリアの他にも、カサ・バトリョ、カサ・ミラといった彼の代表作は、カタルーニャの首都バルセロナの建築シンボルとなっている。キリストの塔の完成は、ガウディの死後、サグラダ・ファミリアの歴史における最大の節目であり、数世代にわたる建築家や建設業者によって取り組まれた、世界で最も長い建設プロジェクトの一つを完成させた。グラダ・ファミリアは「未完の聖堂」と呼ばれる。主塔はこれで完成したが、三つの正面(ファサード)のうち、南側の「栄光の正面」の建設は今後も続く。この際、お金があれば是非訪問したい。しかし観光公害に苛まれているバルセロナ、お金があっても諦めざるを得ない。下記リンク先はサグラダ・ファミリア大聖堂の公式ウェブサイトです。
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