カルビーが公表したポテトチップのパッケージ変更は、はからずもナフサ不足を可視化したと言える。そして図らずも少なからず髙市早苗内閣にダメージを与えたようだ。カルビーがポテトチップスなどのパッケージを白黒に変更する理由は、中東情勢の緊迫化に伴うナフサ不足により、カラー印刷に必要な原材料の調達が困難になっているためである。 石油由来の製品であるナフサは、プラスチックや印刷インクの樹脂・溶剤の原料として不可欠。中東情勢による物流の停滞や供給不足から、カラー印刷に必要な原材料が入手しにくくなっている。カルビーは、商品の供給を止めることなく安定的に届けることを最優先とし、インクの使用色数を削減する(白黒の2色にする)という暫定的な対応をとることにした。 2026年5月25日以降の出荷分から、順次切り替えられる。
これに対し農林水産省などはナフサの供給量について「国内に必要量は確保されている」と主張、5月12日にカルビーに対して状況の聞き取りを行った。そして朝日新聞などが、政府関係者がカルビーの発表について「売名行為」「過剰反応」といった趣旨の発言をしたと報じた。野党議員や一部の文化人・ソーシャルメディア・ユーザーからは、物資不足を訴える企業に対して政府が「売名」と批判することに対し「企業への圧力ではないか」「現実から目を背けている」といった批判が相次いでいる。そして物価高や資材不足が現場レベルで深刻化している現状の中で、政府の危機認識が「浮世離れしている」という指摘もなされている。ナフサ不足は単一の理由ではなく「産油国の川下産業への移行」と「地政学リスクによる調達網の分断」そして「原油精製そのものの効率変化」が同時に起きようだていることが主な原因である。
特に日本のようにナフサの多くを輸入に頼っている国では、これらの外的要因の影響をダイレクトに受けやすい構造になっている。日本は原油のほぼすべてを海外からの輸入に頼っており、長年にわたり中東地域への依存度が非常に高い(約9割前後)という構造が続いている。アラブ首長国連邦(UAE)とサウジアラビアが二大輸入先であり、この2カ国だけで輸入全体の大部分を占めている。その他、クウェートやカタールなどが続く。 2026年4月の貿易統計によると、ホルムズ海峡の事実上の封鎖などの影響により、中東からの輸入が大幅に減少している。これに伴い、米国など中東以外の地域からの代替調達が増加する傾向が見られる。米国による国際法を無視したイラン攻撃が中東情勢の緊迫化を招いた。ドナルド・トランプはこの秋の中間選挙を控え。紛争の早決を熱望しているようだが、ますます泥沼化している。ホルムズ海峡は「冬景色」のまま、お先は真っ暗闇である。下記リンク先は米国公共放送サービス(PBS)の「イラン当局者によると米国が封鎖を解除し戦争が終結すればホルムズ海峡の再開を提案する」です。
Iran offers to reopen Strait of Hormuz if US lifts its blockade & the war ends, officials say


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