2022年7月5日

漸増する新型コロナウィルス感染症

感染者数2022/07/03現在
京都市の新型コロナウィルス感染者数(2022/07/03現在)

日本政府が先月、新型コロナウイルスの感染拡大で停止していた外国人観光客の入国を一部解禁したのを受けて韓国や東南アジアでは旅行の予約が急増しているという。東京、京都、大阪などの主要観光地を巡る定番の「ゴールデンルート」や冬の北海道の人気が高いそうだ。夏休みの国内旅行予約状況についてエイチ・アイ・エスは、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年夏の9割弱に回復したと発表している。予約が多い行き先は沖縄、北海道、長崎、大阪、福岡の順になっている。京都はこのランキングに入っていないが、すでに観光客増加の兆しが見えている。私は金閣寺の近くに住んでいるが、市バスの乗客が急増しているからだ。この先、海外からの観光客の動向が気になる。昔は大型貸切バスで回ったが、今は市バスを利用する人が増えている。その影響で、満員で一般市民がバスに乗れないという「観光公害」があったことを思い出す。

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7日間の新規感染者数(人口100万人あたり)2022/07/04現在(札幌医大)

ただ大赤字の京都市交通局にとって、乗客増加は恵みの雨だろうから、我慢せざるを得ない。気になるのはやはり新型コロナウィルス感染症 COVID‑19 パンデミックが未だに終息していないという事実である。NHKの調べによると、東京都は7月4日都内で新たに10歳未満から90代の2,772人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表した。1週間前の月曜日より1,255人増えた。4日までの7日間平均は、3,380人で、前の週の162.4%だった。確認された2,772人を年代別に見ると20代が最も多く、全体の19.8%に当たる549人。65歳以上の高齢者は192人で、全体の6.9%。一方、ECMO(人工心肺装置)を使っている重症の患者は、3日より1人増えて6人だったという。また感染が確認された80代の男性1人が死亡したことを発表した。京都市が4日に発表したグラフによると、新規感染者数の7日間移動平均値の推移を示す赤い折れ線の下降が止まり、上昇に転じている。心配されている「第7波」に襲われる可能性が出てきた。テレビの情報番組に飛び交う「アフターコロナ」あるいは「インバウンド」という言葉に惑わされる危険がある。それにしても「安い日本」には観光立国化の道しかないのか、50年ぶりの円安から想像する日本の未来に暗雲が垂れ込めている。

health 人口あたりの新型コロナウイルス感染者数の推移 | 札幌医科大学医学部 フロンティア医学研究所

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