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日本製二眼レフを構えるフランス人女性 |
雨で順延となった時代祭が今日開催された。初めてこの祭を見た時は、若かったせいもあるだろうけど、だらだら続く仮装行列だと落胆したものだ。しかしその後、次第に意識が変化、時代装束に興味を持つようになった。特に平安時代の女性、十二単衣に代表される色重ねに強く惹かれるようになったのは、やはり歳を重ねたせいだろうか。だから勢い、この祭では「平安時代婦人列」に注目してしまう。この列および江戸時代婦人列、中世婦人列は、京都の五花街の芸妓舞妓が輪番で奉仕出演するが、この点も興味深い。今年の平安時代婦人列は祇園甲部の番だった。行列は京都御所から平安神宮までのコースだが、早くから大勢の出演者が御所に集まる。そしてその光景を写真に納めるため、大勢の写真愛好家や観光客が集まる。正午過ぎに祇園から装束をつけた芸妓さんたちが到着したが、巴御前役の芸妓さんに訊いたところ、化粧は女紅場でしたという。平安時代の役どころとしては、清少納言、紫式部、小野小町などが並ぶが、やはり鎧で身を固めた武者姿の巴御前が目立つ。凛々しくも艶めかしく、時代祭のヒロインと言っても差し障りはないだろう。巴御前といえば、来年のNHK大河ドラマは『平家物語』だそうだ。史実との矛盾をどのように表現するのだろうか、ちょっと楽しみで、久しぶりにチャンネルを合わせてみようと思っている。いずれにしても、歴史を視覚的に具現化した時代祭の装束見物は楽しい。まさにあなどるなかれである。
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