画像は The Gentle Rebellion(穏やかな反逆)を自称する Facebookの「ジョーン・バエズのファンページ」に掲載されている。長文の解説には「ジョーン・バエズ、ジュディ・コリンズ、ボブ・ディランが数十年の時を経て、一生に一度のプロジェクトで再集結 ― 過去を蘇らせるだけでなく、ピート・シーガーの遺産に触発され、未完のものをついに完成させる 再結成ツアーではない。懐古主義的な金儲けでもない。空虚な言葉で埋め尽くされた記者会見でもない。ただ、一世代の良心を形作った3人の伝説的な声が、静かに再び集結する。(以下略)」とある。ディランがバンジョーを持ってるなんて貴重な写真だな、なんて感心しながら、そのまま無意識にそのままシェアしたところ、シンガー&ソングライターの古川豪君に「AI画像」と指摘されてしまった。いささか慌てた私は再び当該のページにアクセスしてみた。すると様々なコメントがついている。「でたらめだ。このページは完全に偽物だ、消え失せろ」「インターネット上で最も優れたAIの愚かさのパロディ」「まったく、またお前の幽霊が来たぞ」と懐疑的な意見。「手が3本あるバエズ?」という発見。決っして Facebook 全体で一番面白くて奇抜なページです。AI狂騒時代におけるロマンティック・バーレスクの絶対的な最先端を再定義しています。もっと見たいです」と楽しんでる人も。
この画像には「ボブ・ディランが50年以上の時を経て復帰し、シンプルな指輪でジョーン・バエズにプロポーズ――生涯にわたり叶わなかった愛が、ついにその一瞬の息をのむような瞬間に勇気を得た」という説明がついている。嘘と知りながらホロリとしてしまう。ところで銀塩アナログ時代のは印画紙の切り抜き部分が残ったりして、合成がバレ易かった。デジタル時代になって Photoshop などの画像処理ソフトに助けられて自然な感じの合成写真が作れるようになった。
例えば夕日と飛行機を別々に撮り、飛行機を太陽の中にいれるとかが流行ったが、写真コンテストでその是非を問う論争があったことを思い出す。AI画像はその延長と考える人がいるかもしれないが、違う。ビッグデータを元に、新たに生成するのである。ChatGPT を使って「夕焼けの空に飛ぶ飛行機」の AI画像を生成してみたところ、写真コンテストで入選しそうな画像が得られた。さらに「中東戦争」というキーワードを加えたら、空を覆う戦闘機の向こうにモスクという絵柄になった。これを見た人たちが果たして AI画像と見破るか興味深い。かつて写真を生業にした私ですら 、恥ずかしながらジョーン・バエズとボブ・ディランのフェイク写真にコロリと騙されてしまった次第であるからだ。注意すべきは ChatGPTは誰でも簡単に使えるツールだということだ。
繰り返しになるが AI画像はフェイク画像であり、現代の騙し絵である。チャット形式で利用できる ChatGPT や Google Gemini などはテキストレヴェルでは常用しているが、画像を扱うのは初めての経験である。シナリオを複雑化すれば、さらに巧妙な画像を作ることができるだろう。もし政治家などの権力者が悪用すれば凶器になるに違いない。余談ながらドナルド・トランプ大統領が自らをキリスト像に仕立てた AI画像を公表、世界の笑いもになり削除した件が記憶に新しい。
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