2025年11月20日

ワイオミング州ジャクソンホールにおける人間とクマの衝突の軽減方法を学ぶ

ワイオミング州魚類野生生物局の大型肉食動物生物学者マイク・ボイスと野生生物技術者ブリアナ・エイゲンブロードがウェストジャクソンのクラスターズ住宅団地で捕獲したクマを鎮静剤で眠らせて収容用ケージへ運ぶ

人間活動による環境負荷を軽減し、永続的な土地倫理を推進することで、野生生物に優しいコミュニティの育成に寄与するため、1993年に設立されたワイオミング州のジャクソンホール野生生物財団によると、ハイイログマの個体数が増加しているという。ジャクソンの居住地域での存在が増加するにつれて、クマの管理の状況は変化している。かつては主にアメリカクロクマが懸念されていたが、現在ではハイイログマとの遭遇もより頻繁になっているそうである。こうした変化に伴い、衝突を未然に防ぐことがますます重要になっている。人間の手の届かないところに食料源を置き、クマ関連の事件があればすぐに報告してくださいと呼びかけている。そうすれば、野生生物管理者は早期に対応し、クマの行動をより安全な方向に導くことができる。

  • ゴミ容器は回収日の朝まで安全な建物内に保管してください。
  • 缶飲料などのリサイクル容器は屋内に保管してください。
  • 肉や魚の残骸など臭いの強いゴミは廃棄場へ持っていくまで冷凍庫に保管してください。
  • バーベキューやピクニックの食べ残しを屋外に放置しないでください。
  • 夜通し食物を放置するのは厳禁です。クーラーボックスはクマ対策にはなりません。
  • ハチドリの餌台はハチドリも好む吊り下げ式の花かごに置き換えてください。
  • 木の実が熟したらすぐに収穫し落ちた果実は直ちに回収してください。
  • 野生動物用の餌を置かないでください。野生動物に有害です・
  • キャンプ時は清潔に保ち、クマ誘引物は窓を閉めた頑丈な車両内に保管してください。
  • バックカントリーでは4人以上のグループで行動しクマ用スプレーを携帯してください。
ワイオミング州ジャクソンホールはクマの生息地

猟銃による駆除は最終手段であって、このような方法でクマとの衝突を軽減することが求められる。これは人間と野生動物の共存という理想に近づく第一歩だろう。米国では日本のように民間のハンターが駆除に駆り出されることはない。人間に危害を加えるような個体の捕獲は行政の役割だからである。フロリダ州などの禁止されている一部地域を除き、米国ではクマ猟が盛んで、年間約5万頭のクロクマが捕獲されている。広範囲で狩猟圧をかけている地域では市街地へのクマの出没や人身事故件数が少ない傾向にあるが、そうではない地域ではクマと人とのいたちごっこが続いているようだ。ただ、捕獲を進めるにしても、科学的な調査に基づいた個体数の推定が不可欠である。結局のところ、クマの管理は「人間の管理」でもある。クマの生態についての正しい知識の普及や人家にある誘引物を除去するといった啓発教育も重要である。米国の多くの地域では「どれくらいの頭数なら許容できるか」という社会の許容度も調べている。 日本ではまず人身被害を減らす対策を重点的に進めつつ、科学的根拠に基づいた管理計画の作成や社会的許容度の調査、住民への啓発や教育を連携させていく必要があるだろう。下記の PDF ファイルはワイオミング州魚類野生生物局で構成される、省庁間グループであるベア・ワイズ・ジャクソンホールによる「ジャクソンホールはクマの生息地です。クマを野生に保ち、人々の安全を守るためにご協力ください」です。

/bear Jackson Hole is Bear Country | Help us keep Bears wild and People safe (PDF file 14.7MB)

0 件のコメント: