2019年6月27日

茅の輪くぐりのカヤには災厄が宿っている

平野神社(京都市北区平野宮本町)

茅の輪のくぐり方
大祓は6月30日と12月31日に行われる除災行事である。罪や穢れを除き去るための行事だが、6月の大祓は夏越の祓(なごしのはらえ)と呼ばれ、各神社で茅の輪くぐりが行われる。茅の輪の中を「水無月の夏越の祓する人は千歳の命延ぶと云うなり」と唱えながら左まわり、「思ふことみな尽きねとて麻の葉を切りに切りても祓ひつるかな」と唱えながら右まわり、そして最後に「蘇民将来蘇民将来」と唱えながら左まわりと、8の字に3回くぐって穢れを祓う習わしになっている。熱帯低気圧接近の影響で、生憎の雨模様だったが、平野神社に出かけた。昨年の台風21号で倒壊した拝殿の復興は未だ手つかずのようだが、神門にはすでに夏越の祓の茅の輪が飾ってあった。明日の28日から30日にかけて茅の輪くぐりができるが、カヤは引き抜かないほうが良い。実は北野天満宮で一昨日この行事があったのだが、手が届く高さのカヤが全部抜き取られ、余りにも無残なので写真は撮らなかった。茅の輸のカヤを抜いて持ち帰り、家の入口に挿すと無病息災につながるという人がいるようだが、これは逆で文字通り風評に過ぎない。6月25日付け京都新聞電子版によると、北野天満宮は1970年代から、カヤを持ち帰る参拝者に悩まされてきたという。1989年6月26日付の同紙には「十数年前から茅の輪のカヤを自宅の門口に飾る風習が広まっており、この日もお参りの人たちはカヤを次々と抜き取った」という記事が載っているそうだ。智の輪とかけて、茅の輪のカヤを抜いて持って帰る人が後を絶たないようだ。しかし本来は罪や穢れ、災厄をカヤに移すことで無病息災を得るという風習だ。茅の輪のカヤを持ち帰ることは、他人の災厄を家に持ち帰ることになってしまう。

2019年6月25日

高額で売買される生け捕りのイルカ


ザ・コーヴ (2009年)
静岡新聞によると伊東市のいとう漁協が水族館などで展示飼育するための「生体捕獲」に限定した上で、本年度漁期(10月1日~来年3月31日)にもイルカの追い込み漁を再開する方針を固めたという。国内で追い込み漁を行うのは同市と和歌山県太地町の2カ所になる。いとう漁協には毎年、同庁からの捕獲枠が付与され、昨年はバンドウイルカ34頭、オキゴンドウ11頭などの捕獲が認められた。だが2004年を最後に、捕獲数ゼロが続いているそうだ。その追い込み漁だが、2015年、世界動物園水族館協会(WAZA)がを残酷だと批判、日本動物園水族館協会(JAZA)に除名勧告を行った。映画『ザ・コーヴ』(The Cove 2009)の影響が背景にある。

ピーター・シンガー(1986年)
これを受け JAZA は追い込み漁で捕獲されたイルカの購入を禁止した。会員資格がなくなった場合、希少動物の繁殖などで海外の情報を得にくくなる恐れがあるからだという。ところがこれに反発した新江の島水族館などが、JAZA を退会するという騒ぎに発展した。水族館ではイルカの人気が高く、イルカショーを目玉にしているところも多いようだ。追い込み漁で捕獲されたイルカは、国内ばかりではなく、中国などの水族館も購入しているという。朝日新聞によると昨年6月オープンした新潟県上越市の市立水族博物館は、シロイルカ2頭とバンドウイルカ4頭入手のため9325万円を投じたようだ。集客力を期待した投資なのだろう。いとう漁協のイルカ漁再開は、生きたイルカは水族館などから一定の需要が見込めるという計算があるようだ。イルカの飼育とそのショーに関しては「人工プ―ル飼育では野生状態より寿命が短い」「狭い水槽に閉じ込めるのは可哀そうだ」「イルカに芸をさせることは動物虐待だ」「そもそもヒトが他の動物を飼育展示するのはその権利を奪っている」などの意見があることを留意しておくべきだろう。動物の権利に関し指導的かつ先鋭的な役割を演じてきた、プリンストン大学のピーター・シンガー教授は、動物が痛みを感じたり、喜びを味わったりすることができるかが鍵だという。そして苦痛を感じる動物の範疇の中に魚を入れている。魚を食べるなと言われたらきっと困惑するだろうけど、看過できない警鐘だ。京都水族館で観たことがあるが、イルカショーは反対である。単なる娯楽に過ぎなく、水族館が持つべき本来の目的に反すると感ずるからだ。

2019年6月20日

月火水曜が5回の月は823年に1回という流言

月火水曜が5回の2019年7月のカレンダー

2012年10月のカレンダー
本格的な夏がやってきた。7月のカレンダーを見ると、月曜、火曜、水曜日がそれぞれ5回ある。珍しくもなんともないと思うのだが、インターネットを徘徊していたら Does This Month Repeat Only Every 823 Years?(今月は823年ごとに1回しか巡ってこない月なのか?)という記事が目に止まった。2014年に投稿されたもので、いささか旧聞に属するが、このような月は幸運をもたらすという噂が2012年10月(右図)に登場、以来たびたびインターネット上で流布されてきたという。こんな具合だ。
GOOD LUCK EVERYONE!! This year (2012) October has 5 Mondays, 5 Tuesdays and 5 Wednesdays. This happens once every 823 years. This is called money bags. So copy this to your status and money will arrive within 4 days. Based on Chinese Feng Shui. The one who does not copy, will be without money. Copy within 11 mins of reading. Can’t hurt so I did it. 🙂
2018年1月のカレンダー
曰く「皆さん幸運を! 2012年の今年の10月は月曜、火曜、水曜日が5回ある。これは823年に1回起こる。中国の風水に基づいたもので、財布と呼ばれている。だからあなたの彫像にこれをコピーすれば、4日以内ににお金が転がり込んでくる」云々。しかしなぜ823年に1回なのか、その根拠の出処は不明である。ただ「823年」と「風水」のキーワードで検索すると「金運アップ」のチェーンメールがかなり出回ったことが分かる。ちょっと調べれば分かることだが、大の月、すなわち日数が31日の月(1月、3月、5月、7月、8月、10月、12月)で、最初の日が月曜日なら5回の曜日が3連続する条件を満たす。月曜、火曜、水曜日が5回あったのは、直近では1年半前の2018年1月、そしてこの先は、2021年3月が該当する。従って823年に1回というのは大嘘である。少し気を利かせば怪しい情報と気づくはずだが、どうやら人は断定されると疑うことを忘れる動物らしい。誤情報を発信する側に問題が無い訳ではないが、まずは受信する側が全ての情報を鵜呑みにしないように努めるべきである。私たちの生活に密接に関連する、例えば政治的なフェイクニュースを、政党を含む大がかりな政治団体から個人に至るまで、意図的にたれ流す厄介な時代になってしまったようだ。そういう意味では、拡散作業には慎重さが必要であることは言うまでもない。

2019年6月18日

ウィンドウズ 10 アップデート顛末記


5月21日から Windows 10 バージョン 1903 の提供が始まったが、私のところにも通知が来たのでインストールした。1903 では「Windowsサンドボックス」「パスワードレスのサインイン」「不要なアプリケーションをアンインストール」といった新しい機能が加えられたが、なかでも私が興味を持ったのは「RAW 画像形式のサポート」である。Microsoft ストアから公式の Raw Image Extension をダウンロードしてインストールするだけで、RAW 画像のサムネイルとプレビューを表示できるようになった。この拡張機能は、一般的な RAW 画像フォーマットのほとんどをサポートしているようだ。表示されたサムネイルをクリックすると Windows 10 のアプリケーション「フォト」が起動、写真の整理や閲覧ばかりではなく、明るさや色味の変更、傾きの是正やトリミングなどの写真加工ができる。またプロパティダイアログには EXIF データも示される。撮影したカメラに適応したソフトを起動せずに、エクスプローラのみで作業できるのは便利で有難い。
アップデートして戸惑ったのは、サインイン時に背景画像がボケてしまうことだった。調べてみると、対処方法はレジストリの編集、または透明効果を無効にする、というふたつの方法があるという。レジストリの編集はいささかややこしい。せっかくの透明効果を無効にするのはもったいない。前者の方法については少し勉強してからにしようと思う。そこでサインイン時にロック画面の背景画像表示を「オフ」にして単色に変更。スポットライトと呼ばれる画像はなかなか素晴らしく愉しみだったが、ロック画面のみで我慢と割り切ることにした。どうやらこの変更により、画像の読み込みが省かれたので、起動が若干早くなったような気がする。[*]

Windows 10 言語バー
いくつかの点で、前バージョンの状態に戻ってしまった機能がある。そのひとつが IME 切り替え時に「あ」や「A」が再び一瞬出るようになったことだ。この入力モード切替の通知をオフにしたほうが生理的に好ましい。どうやるのか忘れてしまったのでネット検索したところ、インジケーター領域の言語バーの任意のアイコンを右クリックし、メニューから「プロパティ」を選択し「画面中央に表示する」のチェックを外せばよい、と解説されている。ところが「プロパティ」が出ない。試行錯誤の上、言語バーの一番右、ツールボックスのアイコンを右ではなく、左クリックしたら「プロパティ」が出た。極めて些細なことだが、意外と手こずってしまった。

[*] 再チェックしたところ、この不具合は修正され「サイイン画面にロック画面の背景画像表示する」をオンに変更しても画像がボケなくなりました。(6月28日)