2016年12月31日

来る2017年は良い年になるか不透明だけど

2017 Alarm Clock by ©Tjeerd Royaards

今年も残り僅か、間もなく2017年がやってくる。写真はドイツの風刺漫画家 Tjeerd Royaards 氏の「2017年の目覚まし時計」と題された作品である。自身によるコメントには「恐ろしい年であった。2017年もまた同じくらい恐ろしくなるだろうか?」とある。数字の「7」に見える部分を注目して欲しい。風刺画たる所以が隠されている。確かに今年は暗いニュースがたくさん流れた。年の瀬の挨拶は「良いお年を」が常套句だが、良い年になるか余りにも不透明である。だからこそ良い年になるようにと強く願わざるを得ない。

2016年12月29日

真珠湾での安倍首相の二枚舌に呆れる


演説する安倍首相 2016年12月27日(撮影・首相官邸)

スピーチに臨んだ日米両首脳(真珠湾)
朝日新聞12月28日付け電子版によると、ハワイのホノルルを訪問した安倍晋三首相は27日午後(日本時間28日朝)、真珠湾でオバマ大統領とともに演説を行った。旧日本軍が太平洋戦争の口火を切った場所で、不戦の決意を改めて表明するとともに、日米の和解と戦後の同盟関係の意義を強調したという。この記事を受けソーシャルメディア Facebook に「日米が《寛容の心》《和解の力》で結びついているなら、沖縄の辺野古の工事をやめ、基地を撤廃すること。そして何よりも《日米地位協定》を見直すことだろう。相も変わらず日本は米国に隷属したままだ。両首脳による言葉だけの《和解》は虚しい」と書いた。そして私は、先日のオスプレイの墜落事故に対し、那覇市の海上保安本部が故調査と捜査をしようとしたが、できなかった。日米地位協定の付属条項で米軍の《財産》については「日本国の当局は捜索、差し押さえ、検証する権利を有しない」とあるから。こういう理不尽で屈辱的な状況を見ると「日米同盟」なんて恥ずかしくて言えないのではないかという意味のことを付け加えた。さらに毎日新聞同日付電子版によると、オバマ大統領が第二次世界大戦中に、旧日本軍による真珠湾攻撃などで反日感情が高まる中、国家への忠誠の証しとして編成された、日系2世らの「第442連隊」などを紹介したという。これに対しても「第442連隊はドイツ軍と果敢に戦い、米軍内では稀にみる大きな戦績を残した。ところが皮肉なもので、活躍したがうえに《やはり日本人は怖い》と逆の評価も囁かれてしまった。また真珠湾奇襲を受け、米本土の日系人が強制収容されたことも忘れてはならない。やはり簡単に水に流せない諸々があると思う」と反応した。今回の両首脳による真珠湾での演説は、マスメディアはおおむね好意的に捉え、日本経済新聞は「真珠湾の和解を世界安定の礎」とまで表現している。ご存知、安倍首相は平和憲法の改悪をかねてから目論んでいる。不戦という単語が虚しい。その二枚舌には呆れるばかりである。

追伸:安倍首相の真珠湾訪問に同行した稲田朋美防衛相が29日、靖国神社に参拝した。保守派支持つなぎとめで判断と思われるが、稲田氏自身の判断によるものとは考え難い。首相の差し金、あるいは黙認の上での行動と推測できる。靖国参拝は日本の戦争責任を否定する行為であり、中国、韓国の批判はおろか、米国からも懸念の声が上がっている。平和を協調した首相演説が偽りであることが露呈したと言えそうだ。(12月29日)

2016年12月23日

身の丈にあった居酒屋の魅力


かれこれ20年近く前だろうか、大阪淀屋橋の居酒屋のカウンターでかなり大量の血を吐き、救急車で病院に運ばれた。急性出血胃潰瘍だったが、たまたま当直医が内視鏡手術に長けていて一命をとりとめた。入院中は無論禁煙、お陰でヘビースモーカーから脱することができた。当時私は勤務先の新聞社が後援している写真愛好家団体の事務局長をしていたが、今さら謝っても遅いが、喫煙でスタッフに迷惑をかけたに違いないと反省している。というわけで喫煙は絶ったが、飲酒は未だに続いている。ただし昔のように煙草を肴にして飲むようなことがなくなった。かつてアイルランドに二度ほど旅行したが、一番楽しかったのがパブ通いだった。ホテルで夕食を済ますと、パブに繰り出したが、大好きなギネスを呑んだことが懐かしい。アイルランドにはパブランチというサービスがあり、昼は食事できるが、なぜか夜になると肴を摂らない。ひたすら呑むのである。パブを和訳すれば大衆酒場となるが、日本の居酒屋とはちょっとニュアンスが違うようだ。大学を卒業、仕事を始めて先輩が連れて行ってくれたのは、小料理屋あるいは割烹と呼ばれる店で、居酒屋とは微妙な違いがあった。1972年に私は東京に移り住んだが、知り合いになったフォーク歌手の高田渡さんが吉祥寺の居酒屋に誘ってくれた。以来病みつきになり、安価で美味しい居酒屋に通うようになった。京都では花街のお茶屋といった場所で、いささかスノッブな酒の飲み方もしたこともあるが、今はやはり居酒屋が身の丈に合ってると思っている。写真は京都の裏寺町通にある居酒屋「たつみ」だが、椅子席は昼間から満席状態が多い。カウンターで立ち呑みしている女性客がいたりして、世の中も変わったものだと痛感する。

2016年12月21日

トランプ米国次期大統領は対露制裁を撤回するだろうか

Donald Trump and Vladimir Putin ©Dave Granlund

記事としてはいささか色褪せた感は否めないが、フィナンシャルタイムズ紙11月18日付社説が、ロシアのプーチン大統領との悪い取引は、取引が無いことよりも悪いとして、トランプ米国次期大統領による、対ロシア関係改善の動きに自重を求めていた。つまり外交問題の緊張緩和それ自体は賞賛すべきだが、大きなリスクがあることを理解すべきだと。プーチン大統領は昨年9月末の国連総会で1945年のヤルタ協定を賛美した。ヤルタ体制を復活すれば、クリミアの併合とウクライナ東部への侵略を認めることになる。国際的な制裁を緩和すれば、米露関係は一時的には改善するだろうけど、それは同時に米国など西側の長期的利益を損ない、世界の安全と安定を損なうというのが同紙の主張である。トランプ氏は大統領中に対露制裁の撤回を匂わせていた。就任後それを現実化すれば、ヨーロッパと日本との関係にも影響する。これはあくまで仮定の話なのだが、もし米露同盟ができれば、北方領土返還交渉がデッドロックに乗り上げ、苛立ちを隠せない安倍首相、仲間に入れて欲しいと懇願するだろう。ところでアメリカ連邦捜査局(FBI)が今月16日、大統領選でトランプ氏勝利を有利にするためにロシアがサイバー攻撃を仕掛けたと結論づけた。オバマ大統領は同日の会見で「ロシアがサイバー攻撃を実行したと確信を持って言える」と、プーチン大統領が関与していたと断定した。たいへん気になる情報である。といったこともあるしトランプ氏の思惑通りに事が進むとは思えない。選挙中の暴言をかなり修正しているし、あっさり対ロシア政策の持論を変更するかもしれない。就任後の言動を見守りたい。