2025年9月6日

ワクチン制限の動きをめぐる上院公聴会で超党派の反発を受けるケネディ保健福祉長官

Robert Death Kennedy
Robert Death Kennedy © 2025 Paolo Calleri

アメリカのロバート・F・ケネディ・ジュニア保健福祉長官は、新型コロナワクチンへのアクセスを限定的にすると発表し CDC(疾病対策センター)の新所長スーザン・モナレスを解雇した。同センターの高官の大量退職につながるなど、非常に混乱した1週間半を経て、上院財政委員会に出席した。約3時間にわたる質疑応答で、ケネディは前回の上院公聴会よりもワクチン反対の意見を声高に主張し、専門家が公衆衛生に深刻な損害を与える可能性があると警告している極端な立場を再び支持しているように見えた。ドナルド・トランプ大統領ははコロラド州選出の民主党マイケル・ベネット上院議員に対し、ファイザー社とモデルナ社の新型コロナワクチンに使用されている新しいタイプの mRNA 技術を用いて開発されたワクチンは、死亡を含む深刻な害をもたらすと考えていると述べた。その後、共和党トム・ティリス上院議員とのやり取りでも、この発言を改めて強調した。ケネディのワクチン批判は両党からの非難を招いた。共和党議員数名は、ケネディと大統領の最初の任期における最大の功績の一つである、新型コロナウイルスワクチンの最初の接種を迅速に開発し配布するための官民連携プログラム「オペレーション・ワープ・スピード」との間の隔たりを強調しようとした。共和党ビル・キャシディ上院議員はトランプがこの取り組みでノーベル賞に値するかと質問したが、ケネディは「もちろんです」と答えた。そして「「あなたはチルドレンズ・ヘルス・ディフェンスの主任弁護士として、新型コロナウイルスワクチンへのアクセス制限を試みる複数の訴訟に携わってきました」とキャシディは答えた。「弁護士としてアクセス制限を試みたにもかかわらず、オペレーション・ワープ・スピードを高く評価していることに改めて驚いています」とも。

Doctor Giving Vaccin
Doctor Giving Vaccine Injection To Patient

キャシディはケネディの承認投票で重要な票を投じたが、その後もケネディの決定の一部に批判的な姿勢を示している。彼はまた保守系トークショー司会者のエリック・エリクソンの X への投稿を読み上げた。エリクソンの妻はステージ4の肺がんを患っており、エリクソンによると現在の保健福祉省の混乱のせいで新型コロナワクチンを接種できなかったという。共和党ジョン・バラッソ上院議員は、CDCの混乱を指摘し、テキサス州西部での麻疹流行に対するケネディの対応に疑問を呈した。流行の間、ケネディはワクチン接種のメリットを軽視し、効果が実証されていない治療法を推進した。「ケネディ長官、あなたは承認公聴会でワクチンの最高水準を維持すると約束されました」「それ以来、私は深い懸念を抱くようになりました」とバラッソは述べた。バラッソは上院で多数党院内幹事を務めており、医師でもある同氏のワクチンに対する熱烈な擁護と一連の質問は注目に値するものだった。ティリスは、ケネディの言葉と行動の間に矛盾があると彼が言ういくつかの例を指摘した。その中にはケネディが自分の信念を他人に押し付けないと約束したにもかかわらず CDC 所長を解雇し、5億ドルの mRNA 研究契約をキャンセルし、CDCのワクチン諮問委員会の長年のメンバーを解任したことなどが含まれる。「保健福祉省の科学者に職務遂行の権限を与えるとおっしゃいましたね。実際にそれを実行した証拠を見せていただきたいです」とティリスは述べた。CDCの混乱、特にモナレスの解雇は、民主党と共和党双方にとっての争点となった。公聴会の直前にウォール・ストリート・ジャーナルに掲載された論説記事で、モナレスは、ワクチンに懐疑的な見解を示すワクチン諮問委員会の勧告を事前に承認するよう指示された後に解雇されたと述べた。下記リンク先は AP 通信の記事「上院公聴会でのロバート・F・ケネディ・ジニアの虚偽と誤解を招く主張に注目」です。

AP A look at false & misleading claims made by Robert F. Kennedy Jr. during Senate hearing

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