南海トラフ地震情報に煽られて停電時用ポータブル蓄電装置を購入したけど、未使用のまま返送した。使われているリチウムイオン電池は間違えると発火するので、危険物になると気づいたからである。販売元に返送する梱包物に貼るラベルには国連番号 UN3480 はリチウムイオン電池の危険物船舶運送及び貯蔵規則、船舶による危険物の運送基準等を定める告示、航空機による爆発物等の輸送基準等を定める告示等で規定されている容器・包装の方法や品名、分類、積載方法、危険性等について規定である。リチウムイオン電池はいまや、スマートフォンからタブレット、パソコン、デジタルカメラ、電気自動車、パルスオキシメーターなどの医療機器、ハンディターミナル、電子タバコ、電動工具や掃除機、身の回りから専門分野まで、様々な製品の電源として使われている。リチウム電池は内部に金属を用いており、その金属に付着した材料とガス発生の元になる電解液が化学反応を繰り返している。常に動いている、生きている状態といってもいいだろう。
不適切な使用法、高温や振動といった衝撃が加われば、ショートする可能性があり、温度上昇で発生したガスに引火して発火に至る場合がある。多くの法律や規制が安全のために整備されており、輸送や輸送に関する梱包の規定は複雑で、適宜変更され、簡単には判断できない。返送した段ボール箱に貼ったラベルには航空便は駄目と書いてあった。だからと言って陸上便が安全とは言い切れず、電池が爆発しているイラストが描かれている。広く普及していると思われる携帯電話用モバイルバッテリーも「危険物」である。モバイルバッテリー本体にはリチウムイオン電池が付いている。これは外から強い衝撃を加えられると発熱・発火する可能性があるため、航空貨物において「危険物」 に分類されている。そのため、スーツケースに入れて預け入れしてもらうことができない。もし誤って手荷物として預け入れしてしまった場合、アナウンスで呼び出され検査を受けたり、無断でスーツケースを開けられ、没収されたりといったことが考えられるという。なんのことはない、災害に備えたつもりが災いに転じてしまうのである。
リチウムイオン電池など蓄電デバイスを輸送するための国際ルール | 武蔵エナジーソリューションズ
0 件のコメント:
コメントを投稿