Margaret Bourke-White |
アメリカのライフ誌(LIFE)は1963年11月23日に創刊された。創刊号といえば女性写真家マーガレット・バーク=ホワイト(1904-1971)が撮影した表紙の写真を思い起こす人が多いと思われる。ニューディール政策のひとつの事業として、ミズーリ川に建設されたフォート・ペック・ダムある。余りにも有名だが、創刊号の実物を手にしたことがないので、肝心のカバーストーリーの内容については全く不案内であった。しかし幸いなことにタイム社のページに41葉の写真と共に、マーガレットの述懐などが掲載されている。フォート・ペック・ダム建設は失業救済事業だったわけだが、活写された酒場に集う労働者の写真が興味深い。なお小型カメラによる撮影のようだが、ジゼル・フロイント著『写真と社会』(お茶の水書房)によると、ライフ誌は当初大判カメラによる撮影しか認めなかったという。この辺りの真相については再度調べてみようと思う。蛇足ながら私はかつて日本のグラフ誌の草分け、ライフ誌よりも歴史が古い『アサヒグラフ』の末席で写真を撮っていた時代があった。同誌は朝日新聞社が1923年1月25日から2000年10月15日まで刊行していた週刊グラフ誌(画報誌)である。日本における写真誌の草分け的存在で、数々の歴史的な報道や、その時代に代表される世相や風俗の特集記事を多数掲載、資料的価値も高い。大正デモクラシーから、戦前、戦中、戦後、高度経済成長、オイルショック、バブル崩壊、そして21世紀の幕開けまで、77年間の長期にわたり刊行を続けた日本を代表するグラフ誌の一つだった。しかし残念ながデジタル化されていない。自分が撮った写真がこのようにアーカイブされているライフ誌に関わった写真家たちが本当に羨ましいと思う。下記リンク先が同誌創刊号を飾ったマーガレット・バーク=ホワイトの作品アーカイブである。
LIFE's First Cover Story: Building the Fort Peck Dam, 1936. Written by Ben Cosgrove
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