2023年7月26日

青い小鳥のロゴをドブに捨てたイーロン・マスクの前途多難

Muskifixion

旧 Twitter のロゴ、青い小鳥が消えた。小鳥の囀りをデザイン化したもので、一目で分かる優れものだった。アップルやナイキなどの有名企業は、そのロゴも有名で、広く浸透している。喩えが飛躍するが、小鳥で思い出したのが環境保護団体オーデュボン協会。世界的に有名だが、そのロゴはほとんど知られていない。そういう意味でも旧 Twitter のロゴは価値が高いものだった。ブルームバーグ電子版によると、イーロン・マスクが Twitter のブランド名を X に変更し、ロゴとツイートを含む関連用語を全て廃止したが、この行動によって40億-200億ドル(約5700億-2兆8300億円)の価値が吹き飛んだという。そして、テネシー州のヴァンダービルト大学のジョシュア・ホワイト准教授(金融学)は、ツイートやリツイートといった動詞が現代文化の一部となり、著名人や政治家が市民といかに意思疎通を図るかを説明するのに使われていると語った。

Black Bird

同大はツイッターのブランド価値を150億-200億ドルと見積もり、スナップチャットに匹敵するとみているそうだ。マスク自身はその価値を十分知っていただろうけど X を浸透するには青い小鳥をドブに捨てざるを得ないと判断したのだろう。X は現在ロゴが代わっただけで、仕様はそのままである。しかし同社のロゴを青い小鳥から X に変えた自身の決定について、コミュニケーションと金融取引の広範なプラットフォームに作り変えるためだとマスクは説明した。従って単なるソーシャルメディアからの脱皮を図ろうとしているようだ。リンダ・ヤッカリーノ最高経営責任者(CEO)も機能刷新について X はオーディオ、ビデオ、メッセージ、決済/銀行業務を中心」とし、人工知能(AI)を搭載したものになると述べているようだ。ロゴとブランド名の変更は大きな注目を集めたが、メディアの専門家やアナリストらによれば、ブランド価値喪失で失われた巨額の損失を穴埋めできる可能性は低いという。前途多難のマスクだが X のロゴが輝く日がくるだろうか。

magazine_bk  Why Elon Musk killed the Blue Bird with an X by Chong Jinn Xiung | Tatler Asia Limited

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