2018年1月5日

ブラックフェイス(黒塗りメイク)は人種差別


大晦日、NHKの紅白歌合戦の裏番組、日本テレビ系「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」の「絶対に笑ってはいけない24時」は17.3%という高視聴率だったという。テーマは「アメリカンポリス」だった。ダウンタウンの浜田雅功が、肌を黒くメイクして登場した。テロップではエディ・マーフィ主演の映画「ビバリーヒルズ・コップ」の説明が流れたそうだ。これに対し憂慮を示した日本在住の黒人作家、バイエ・マクニールさんのことをソーシャルメディア Twitter で知った。「日本は好きだ。13年住んだし、日本に良いことが起きるように祈ってる。2020年オリンピックで、黒人アスリートのためにブラックフェイスのドゥーワップをやらかすんじゃないかって、真剣に不安だ。いますぐやめろ」とツイートしたのである。

顔を黒く塗ったダウンタウンの浜田雅功
番組を制作したテレビ局は無論のこと、出演者、そして「絶対に笑ってはいけない」にも関わらず笑いこげただろう視聴者は、このクレームは想定外に違いない。ネット上の一部で話題になっているが、日本の大手メディアは取り上げていない。従って多くの日本人はこの問題に気付いていない可能性が強い。英国BBC放送1月4日付け電子版が「日本のテレビショーの黒い顔の役者が怒りを買っている」というという記事を掲載、国際的に広がる可能性が出てきた。伊藤詩織さんレイプ事件と同様、海外メディアによる日本叩きの恰好材料と化しているのである。日本のテレビメディアの劣化に怒りを禁じえない、情ない現実である。私はこのいわば「事件」に触れ、19世紀から20世紀初頭までアメリカ合衆国で流行ったミンストレル・ショーのことを思い出した。ミンストレル・ショーに関してはインターネット百科事典の日英版ウィキペディアに詳しいが、顔を黒く塗った白人芸人によって演じられた、踊りや音楽、寸劇などを交えた、アメリカのエンターテインメントのことである。根底にあるのは黒人に対する蔑視、紛れもない人種差別であった。ただミンストレル・ショーは、アメリカにおける音楽を含めた大衆芸能のルーツであることも歴史的事実である。日本人にはいささか分かり難いかもしれないが、差別するという意識がなくとも、黒塗りメイクをしただけで人種差別と解釈される。というのがアメリカの常識であり、世界の共通認識になっているので、知らなかったでは済まされない問題なのである。この際ぜひ「ミンストレル・ショー」をキーワードにネット検索して欲しい。

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