2013年2月10日

かつてニューヨークも電線の蜘蛛の巣城だった


これは19世紀末、ニューヨーク市街に蜘蛛の巣のごとく張りめぐされた電話線である。歴史的な古写真を蒐集しているウェブサイト、Retronautsに掲載されている米国議会図書館蔵の写真だが、提供者の情報に関してはリンク切れになっている。関連写真を載せている「メトロポリタンポスカードクラブ」の解説によると、初期の電話線は多量のメッセージを送受信することができず、普及するにつけこのように夥しい数の電話線が至るところに張られてしまったようだ。豪雪により電線が垂れ下がって危険だったし、視覚的障害物でもあった。そんなこともあって地下に埋められることになったようだ。かつて私は旧ブログで「京都は国際電線都市なのである」という一文を書いた。

京都は確かに魅力ある古都だが、その景観を台無しにしているのが、空を覆う電線である。市街の外周、三山の麓の神社仏閣や、洛中の御所などは流石に電線を目にしない。祇園の花見小路も地下化が行われた。しかし肝心の町中はまるで進んでいない。テレビなどで映される欧米の美しい街並みにため息をつくことがしばしばだが、その要因のひとつが電線が目立たないことである。欧米にできて、何故日本でできなかったのか。それは電話および電力会社、そして行政の見識のなさと怠慢である。前者はいわば独占企業で、料金は取り放題で市民に還元しない、その傲慢ぶりが腹立たしい。特に電力会社。原発もさることながら、電柱電線を無作為に設置、景観を破壊してきた責任は重い。

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